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ICT測量の特徴を紹介!TS測量との違いを理解しよう

ICT測量は、測量の方法の一つで、ICT技術を用いたものです。
建設業界では、ICT技術の導入が進んできており、ICT測量も一般的となってきました。
本記事では、ICT測量の特徴やTS測量との違いなどをご紹介します。

ICT測量の特徴

ICT測量とは、ICT技術を用いた測量全般のことを指します。
例えば、ドローンによる写真測量です。
ドローンにデジタルカメラを搭載し、現場を上空から撮影します。
大量に撮影した空中写真は、専用のソフトウェアに取り込んで解析し、写真画像を元に地形の3次元データや位置情報を付与した画像などを作成します。
データの作成は、ほぼソフトウェアが自動で行ってくれるため、完成データを確認したら測量作業は完了です。
このICT測量により、今まで1週間かかっていた工程を約1日に短縮することができるようになったとされます。

TS測量との違い

ICT測量が導入される前は、TS(トータルステーション)測量が一般的でした。
TS測量は、TSに施工管理データを搭載することで、3次元での座標の獲得を行います。
現場では、TSで出来形確認ができるようになり、統一されたフォーマットで出来形帳票などの自動作成が行えました。
しかし、この作業は「点」を計測したデータを積み重ねて集計するもののため、作業時間が膨大となっていました。
ICT測量はこの作業を面で行えるため、大幅な業務効率化を実現したのです。

出典:国土交通省 九州地方整備局「公共事業におけるi-Constructionの概要

ICT測量の事例

ICT測量の様子

ドローンを用いた測量だけでなく、地上から測量を行う「3Dレーザースキャナー測量」という方法もあります。
3Dレーザースキャナー測量は、1秒間に数千から数十万発ものレーザー光を照射し、反射光の時間差によって測定対象の形状を測ります。
これまでのTS測量もレーザーを用いていますが、一度のレーザー照射によって得られるのは点のデータのみでした。
3Dレーザースキャナーは、広範囲のデータを同時に計測できるため、短時間でより広い範囲の測量が可能になりました。

出典:国土交通省 九州地方整備局「公共事業におけるi-Constructionの概要

ICT測量はこれからのスタンダードになると予想される

ICT測量を導入することで、作業の大幅な効率化やコスト削減を実現することができます。
大手ゼネコンのみならず、中小の建設会社でもICT測量を導入する企業は増えています。
そのため、今後ICT測量の方がスタンダードになると予想されています。
建設業界での就職を目指す方は、ICT測量について理解しておきましょう。