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建設業におけるインボイス制度の周知状況。どのような影響がある!?

2023年から、インボイス制度が本格的に導入されることとなりました。
インボイス制度は、請求書の発行を義務付けることで、
課税事業者が仕入れの際に発生する消費税の控除の申請が可能になる制度です。
これまで免税事業者だった人に大きな影響が出ると予想されています。

本記事では、建設業におけるインボイス制度の周知状況や、予想される影響などをご紹介します。

インボイス制度による建設業への影響

インボイス制度の導入により、課税事業者は仕入れ時にかかった消費税の控除を受けるには
仕入れ先から適格請求書等を発行してもらう必要があります。
例えば、100万円で資材を仕入れた場合、消費税が10%なのでプラス10万円の
合計110万円の支払いとなります。
そして、150万円で施工を行った場合、消費税合わせて165万円の料金を受け取ることとなります。
この内、支払った金額を控除した上で、差額の5万円のみを納税するには
仕入れ先から税区分が記載された適格請求書の受け取りが必要です。

インボイス制度の注意点

これまで、年間の売上が1,000万円に満たない事業者は「免税事業者」として消費税は利益として扱うことが可能でした。
自分1人や家族などと事業を行う1人親方の場合、免税事業者であるケースも多いでしょう。
インボイス制度導入後は、課税事業者は相手が適格請求書を発行できるかを確認する必要があります。
免税事業者のままの1人親方だと適格請求書が発行できないため、課税事業者側は税負担が大きくなります。

1人親方の「インボイス制度」への理解

では1人親方はインボイス制度に対して、どの程度理解しているのでしょうか。
ここでは全国建設労働者組合総連合(全建総連)の調査をもとに、
1人親方のインボイス制度への理解度についてご紹介します。

インボイス制度への周知状況

全建総連が行った調査によると、インボイス制度が2023年10月から導入されることを
「大体は知っている」「少しは知っている」と回答した人は全体の約7割を超えています。
しかし、「知らない」と回答した人は全体の2割でした。

出典:全国建設労働者組合総連合(全建総連)「一人親方で免税事業者の皆さんへの「インボイス」アンケート

インボイス対応の領収証発行

インボイス制度導入以降、「課税事業者がインボイスに対応した適格請求書を発行するように求めてくる可能性があることを知っているか」という質問に対し、回答は以下の通りです。

  • 知っている 約21.7%
  • ある程度は知っている 約37.9%
  • 知らない 約40.3%

「知っている」との回答は約6割でしたが、「知らない」と答えた方も4割を超えていました。

出典:全国建設労働者組合総連合(全建総連)「一人親方で免税事業者の皆さんへの「インボイス」アンケート

取引している企業とのやりとり

インボイス制度についての確認
全国建設労働者組合総連合(全建総連)が、1人親方を対象として
2022年4~5月に行ったアンケート調査では、取引先の上位企業からインボイス対応について
「何も聞かされていない」という回答が約88.9%となっています。
2023年10月の導入を控えていますが、制度の周知や協議があまり進んでいないのが現状です。

インボイス導入後の請負金額について
「インボイス導入後、課税業者になってほしい」「課税業者にならないと、今後の取引をしない」と
上位企業に言われる可能性もあります。
請負金額が同じである場合、消費税分だけ収入が減ることとなります。
これに対し、上位企業から話があったかという設問に対する答えは以下の通りです。

  • 据え置きと言われている 約16.3%
  • 新たに負担する消費税分の引き上げを言われている 約21.3%
  • 何も言われていない 約62.5%

請負金額に対する回答があった方は約4割にとどまり、何も言われていない方が約6割にのぼりました。
このことから、上位企業と1人親方の話し合いが進んでいないことも分かります。

出典:全国建設労働者組合総連合(全建総連)「一人親方で免税事業者の皆さんへの「インボイス」アンケート

インボイス制度について知ろう

インボイス制度は課税事業者にも免税事業者にも影響のある制度です。
特にこれまで免税事業者であった1人親方にとっては大きな影響がありますので、
内容について理解しておく必要があるでしょう。

経験者