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アイランド工法とは!?施工管理職として覚えておきたいメリットと留意点

アイランド工法は、山留工法の一つです。
複数ある山留工法のなかでも、アイランド工法はどのような地形や地盤に適しているのか、施工管理職の方は知っておく必要があるでしょう。
本記事では、アイランド工法の概要、メリットや留意点についてご紹介します。

アイランド工法とは

アイランド工法とは、まず中央部の軀体(くたい)を造り、次に周囲の地盤を根切りして残りの軀体を作る工法です。
中央部の切梁(きりばり)が不要なので、作業が簡単になるのが特徴です。
掘削・鉄筋・コンクリート工事の際の効率が良くなるため、広くて浅い掘削工事でよく使われます。
また、解体工事で採用されるケースもあります。

アイランド工法のメリット

アイランド工法には、以下のようなメリットがあります。

メリット1:切梁は最小限で済む

アイランド工法は根切り範囲が広いため、底が浅い工事の場合に適しています。
根切り底が浅いと周辺地盤の掘削範囲も狭くできるため、切梁も短くすることができ、工事効率があがります。
また切梁は通常、山留壁などの変形を抑えるために設置されますが、長いとゆるみが生まれやすいという特徴があります。
アイランド工法では切梁が短く接合部も少なくて済むので、ゆるみの影響が出にくいです。

メリット2:コストが抑えられる

アイランド工法は最初に中心部に構造物を作り、そこから切梁を設置します。
切梁部分が少ないため、使用する山留資材も少なく済みます。
そのため、他の水平切梁工法や集中切梁工法よりもコストを抑えることが可能です。

アイランド工法の留意点

アイランド工法

アイランド工法では、地下構造物と分割施工が必要なため、工期が長くなりやすいです。
施工の流れは、「コンクリートが硬化後に新しいコンクリートを打設」という2段階に分かれます。
これを「打ち継ぎ」といい、構造物の観点から考えるとなるべく避けたい工法といえます。

また、深い掘削が必要となる場合は、中央構造部分の範囲が狭くなってしまうため、「切梁の範囲を少なくできる」というアイランド工法のメリットがなくなります。

アイランド工法が適する地盤を知っておこう

アイランド工法は山留工法の一種で、広く浅い掘削現場に適しています。
コストが抑えられたり、工事効率が良いなどのメリットがありますが、工期が長くなるなどのデメリットもあります。
施工管理職の方は、アイランド工法のメリット・デメリットや適する地盤などを理解しておきましょう。