サンドドレーン工法は、日本で古来より行われている工法の1つです。
地盤を丈夫にする工法ですが、その他のメリットや注意点も存在します。
本記事では、サンドドレーン工法についての基礎知識となるような内容をご紹介していきます。
サンドドレーン工法とは
サンドドレーン工法とは、バーチカルドレーン工法の一種です。
軟弱な地盤に鉛直な砂柱を作ることで、排水効果と載荷重によって粘土層に含まれた水分を排出し、地盤を丈夫にする工法です。
水分を早く排出させるために、土砂などを入れて荷重をかけることもあります。
工法手順
サンドドレーン工法の主な作業の流れは、以下の通りです。
- 所定の位置に機器を設置する
- ケーシングパイプを支持し、地盤まで到達させる打ち込み作業を行う
- 規定量の砂を海水と一緒に注入する
- ケーシングパイプのサイドパイプから投入する
- 砂面を確認し、ケーシングパイプを引き抜いて地盤の高さまで砂杭を作る
- 打設完了
サンドドレーン工法のメリット
サンドドレーン工法には、以下のようなメリットがあるとされています。
メリット1:場所を選ばず適用できる
サンドドレーン工法は、陸上だけでなく海上でも施工実績があります。
海上では、ケーシングパイプを多く積める大型船を使えば、どこでも施工ができるのが特徴です。
あらゆる場所での施工が可能なため、軟弱地盤がある場所では改良法として使われることが多いです。
メリット2:コストが安い
サンドドレーン工法は、他の工法と比較してコストが安いのが特徴です。
軟弱地面を掘り起こさず、そのままの状態でケーシングパイクを打ち込めるので、工事費を抑えることができます。
サンドドレーン工法の注意点
サンドドレーン工法は陸上でも海上でも使える工法ですが、まずは地盤がどんな状態なのか、しっかり調査することが大切です。
地盤改良の前に綿密に地盤調査をすることにより、サンドドレーン工法が適しているかが確認できます。
また、サンドドレーン工法はコストが安いなどのメリットがありますが、重機が大型で広いスペースが必要とされています。
そのため、十分にスペースが確保できるかどうかも確認する必要があるでしょう。
サンドドレーン工法の特徴を覚えておこう
サンドドレーン工法は歴史ある工法で、特に海上の地盤改良で使われてきました。
幅広い場所で使える工法ですが、地盤によって相性があります。
まずは地盤調査を行い、サンドドレーン工法が適しているか、しっかり確認しましょう。