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流行であるサウナの施工を紹介!設備の設置方法を理解しよう

近年、流行りのサウナを施工する施設も増えています。
スポーツクラブやホテル、公営プール内などさまざまな場所にサウナが設置されており、多くの人が利用しています。

本記事では、サウナの種類や施工方法についてご紹介します。

昨今のサウナ流行り

日本でのサウナブームは定期的に発生しており、昨今のサウナ流行りは三回目だと言われています。
1960年代に東京五輪で選手村に設置された本格的なサウナが全国的に反響を呼び、第1次サウナブームとなりました。

その後、1990年代にはスーパー銭湯が普及していき、それに伴い第2次サウナブームが巻き起こったとされています。

そして現在、新たに第3次サウナブームが巻き起こっています。
ブームのきっかけとなったのは漫画やドラマの題材にサウナが使用されたことです。
これにより、サウナの魅力が改めて多くの人に伝わりました。
また、SNSを通して若者から支持を集める著名人やインフルエンサーがサウナ通いを表明することで
世代を超えてサウナがトレンドになったのです。

そして、今では年代や性別を問わず、多くの人たちが仕事終わりやジム帰りにサウナに通うようになっています。

いくらメディアやSNSで盛り上がりを見せたとはいえ、一次的なブームで終わってしまうサービスや商品も少なくありません。
それにも関わらず、なぜサウナはいまだに多くの人に支持されているのでしょうか。
そこには仕事で多忙な毎日を過ごす現代人を魅了した、サウナ独自の効能がありました。

サウナの特徴と効果

サウナとは、80~100度の高温を保ったサウナストーブが設置されている小さな部屋を指します。

サウナ室で汗を流した後、外にある水風呂に浸かって体の熱を冷ます温冷交代浴が基本的な入り方です。
そして、再びサウナ室に入る前に外気浴での休憩をはさみながら楽しみます。

サウナの種類や利用の仕方にはいくつかの種類があり、サウナ愛好家の中でも好みが分かれるようです。
汗を流しながら楽しむサウナには、以下のような効果が見込まれます。

リラックス効果

サウナを利用する大きなメリットとして、高いリラックス効果が挙げられます。
これは俗に「ととのう」とも呼ばれ、多くのサウナ愛好家たちを魅了しています。

人間がリラックスするためには、数種類ある自律神経のうち副交感神経を優位にする必要があります。
サウナ室に入って体を温めると、血流が良くなり交感神経が活発化します。
その後、水風呂に入った時も、急激な環境変化によって体は緊張し、交感神経が優位な状況は続きます。

その状態のまま外気浴によって休憩をはさむと、体は心地よい空間に置かれるため
副交感神経が優位になり、高いリラックス効果を得ることができるのです。

快眠効果

また、サウナを利用することで高い快眠効果も得られます。
医学的な証拠はまだ見つかっていないようですが、多くの人がサウナを利用した日は深い眠りにつけたと実感しているようです。

厚生労働省が行った調査によると、普段の睡眠に満足できている人は20%にも満たしていません。
ほとんどの人が「寝付くまでに時間がかかった」「夜間、睡眠途中に目が覚めてしまった」
「睡眠の質に満足できなかった」などの不満を抱えています。

日々の睡眠をサポートしてくれるのも、サウナが多くの人に支持されている理由の一つです。

※出典:厚生労働省「平成30年度 健康実態調査の報告

代謝を整える

高温のサウナ室で汗を流し、水風呂に入って体を冷やすサイクルによって
血管の拡張と収縮をくりかえすことで、内部の血流はより活発になります。
これにより、体全体の代謝を整える効果も期待されています。

新陳代謝が整うと、免疫力が付いて健康な状態が保たれることで痩せやすい体への変化、美肌へも効果があると言われています。
そのため、仕事で忙しいビジネスパーソンから、ジムやフィットネスで身体を鍛えている人、美容に関心がある人など、様々な人に良い影響を与えます。

疲労回復をサポート

温冷交代浴と外気浴による休憩を繰り返すサウナは、体と脳の両方をリラックスさせ、利用者の疲労回復に役立ちます。

肉体的な疲労を取り除くには、自律神経の副交感神経を優位な状態にすることが効果的です。
副交感神経を優位にするのは日常的な場面ではなかなか難しいかもしれません。
そこで、サウナによって強制的に副交感神経を優位な状態にすることで、体の疲労を取り除く効果が期待できます。

また、高温のサウナ室に入っている間は暑さで頭がぼうっとした状態になりますが
脳を休ませる効果が期待されています。

電気サウナの設備

電気サウナ設備は、電気サウナ放熱器や付属する機器装置のことです。
電気サウナ放熱器は、電気を熱源として熱を発生させる以下の装置を指します。

  • 対流型放熱器
  • 遠赤外線放射装置
  • 対流、遠赤外線放射併用型装置
  • それ以外の放熱器

設置方法

電気サウナは、放熱器を壁や床などにしっかりと固定します。
異常に温度上昇を検知した場合、自動的に電源を遮断できる自動停止装置を設ける必要があります。
また放熱器を背中合わせに設置する場合は、下地を含めて壁を不燃材料で仕上げます。
室内の電線は、下記のいずれかを使用します。

  • M1ケーブル
  • ケイ素ゴム絶縁ガラス編み組電線
  • 上記と同等または同等以上の耐熱性や耐湿性を持つ電線

維持管理のポイント

日常的に運転・停止スイッチや温度調節器の作動を確認します。
また、月に1回、サウナ放熱器の運転電流値や電路の絶縁抵抗値などを確認します。
さらに、年に1回程度サウナ放熱器の構造部分の点検を行いましょう。

出典:公益社団法人日本サウナ・スパ協会「サウナ設備設置基準

ガスサウナの設備

ガスサウナとは、ガス遠赤外線放射装置を備えたサウナのことです。
ガス遠赤外線放射装置はガスを熱源とし、放射管内でガスを燃焼させることで
表面から遠赤外線を放射して高温低湿の空気を作ります。

設置方法

ガス遠赤外線放射装置は、床面にしっかりと固定します。
燃焼排ガスは、排気筒によって屋外に排出できるようにします。
また機械室は、不燃材で作られた壁、柱、床や天井で囲まれています。
サウナ室内の電気配線は、以下のいずれかを使用します。

  • M1ケーブル
  • ケイ素ゴム絶縁ガラス編み組電線
  • 上記と同等または同等以上の耐熱性や耐湿性を持つ電線

維持管理のポイント

日常的に運転・停止スイッチ、温度調整器の作動を確認します。
また、遠赤外線放射装置などの周辺に可燃物がないかもチェックしましょう。
さらに月に1度程度、空気の吸い込み口に詰まりがないか確認します。

出典:公益社団法人日本サウナ・スパ協会「サウナ設備設置基準

サウナ施工事例

サウナ

サウナは以下のような場所で施工されています。

  • 事例1:スポーツクラブ
  • 事例2:スーパー銭湯
  • 事例3:公営プール内の併設サウナ

サウナの種類によって施工方法が異なる

サウナの施工管理に携わる方が、事前に知っておきたい基本について紹介してきました。
電気サウナ設備とガスサウナ設備では、設置方法や維持管理のポイントが異なりますので、現場に入る前に違いを把握しておきましょう。