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舗装工事の1つオーバーレイ工法。特徴や施工の流れ

オーバーレイ工法は舗装工事の1つです。
舗装工事にはさまざまな工法がありますが、オーバーレイ工法はどのようなケースで用いられるのでしょうか。

本記事では、オーバーレイ工法の概要や特徴、基本的な施工の流れなどをご紹介します。

オーバーレイ工法とは

オーバーレイ工法とは、舗装面の上に新たに舗装を行う施工方法です。
アスファルトの破損が軽微で、深部まで達していない場合に用いられます。
主にひび割れなどを抑えたり、道路の摩耗を抑えたりする目的で施工されます。

オーバーレイ工法が行われる場所

オーバーレイ工法が行われる場所は、主にひび割れが広範囲にひろがっていたり、凸凹などが連続して起こっていたりする場所です。
アスファルトは使い続けると摩耗してしまうため、表面を新しくするオーバーレイ工法を用いて表面をなだらかにします。
主に交通量の多い道路など、短期間で工事を終わらせたい場合に用いられることが多いです。

オーバーレイ工法のメリット

オーバーレイ工法を用いた工事には、以下のようなメリットがあります。

工事期間が短い

オーバーレイ工法は即日の作業で終わらせることもできるため、工事期間が短いのが特徴です。
また使用する材料は、石灰岩とアスファルト混合物のシンプルなもののため、コストもあまりかかりません。

低騒音・低振動

オーバーレイ工法は大掛かりな切削機などを用いずに工事が可能なため、騒音や振動が少ないのが特徴です。
そのため、周辺住民に配慮した工事ができます。

段差が生じにくい

オーバーレイ工法は、交通に支障をきたすレベルの段差が生じにくいのが特徴です。
元の舗装面よりも数センチ高くなるだけなので、気になるほどの段差が生まれないとされています。
車両に与える影響も少ないため、施工後すぐに通行することが可能です。
また段差によって排水の流れが変わることもないため、浸水の心配もありません。

舗装層を増やせる

オーバーレイ工法は舗装層を増やす効果が期待できるため、舗装面が摩耗しやすい場所に活用できます。
交通量が多い場所ほどアスファルトが摩耗しやすく、頻繁に補修工事が必要です。
しかしオーバーレイ工法によって舗装層を増やせれば、摩耗速度が落ち、補修工事の回数を減らすことが期待できるでしょう。

施工の流れ

オーバーレイ工法

ここでは、オーバーレイ工法を用いた工事の基本的な流れについてご紹介します。

1.既存の舗装面をチェックする

既存のアスファルトの表面をチェックし、損傷した部分を舗装切削機などで削り取ります。
既存の舗装版が厚く、15㎝を超えるようであればコンクリート圧砕機などが必要です。
駐車場などで排水口を設置する場合は、溝を作っておきましょう。

2.路床と路盤の敷均し

アスファルトの下地である路床と路盤の敷均しを行います。
路床には主に砂を使用します。
敷均しにはタイヤローラーやマカダムなどが用いられます。

3.転圧作業

アスファルトの混合物を搬入し、アスファルトフィニッシャーという機械を使って敷均しを行います。
その後、アスファルトが熱いうちにロードローラーで踏み固めて初期転圧が行われます。
次に、もっと重いタイヤローラーを用いた二次転圧を行うことで、混合物に含まれる粗骨材の配列を安定させ、丈夫なアスファルトになるとされています。

オーバーレイ工法が向いている場所を知ろう

オーバーレイ工法は、コストが安く工事期間が短いため、主に交通量の多い道路などで用いられます。
アスファルト舗装はどうしても劣化が避けられませんので、手軽に行えるオーバーレイ工法はメンテナンスとして用いられることも多いです。
用途が広い施工方法ですので、施工管理職を目指す人や建設業界で働きたい人は覚えておくことをおすすめします。