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RC造施工に関わるコンクリート。種類や特徴を解説

RC造とは「Reinforced Concrete」の略語で、鉄筋とコンクリートを用いて造成する工法のことです。
そのため、RC造の施工において「コンクリート」は切っても切れない関係で、
種類や性質によって構造体に及ぼす影響が変わります。

そこで本記事では、RC造で使われることが多いコンクリートの性質について紹介します。

コンクリートの種類

コンクリートには様々な種類があり、用途や状況によってコンクリートの性質を変化させています。
具体的には求められる強度などにより、材料となるセメント、水、混和剤などの原料の量や種類を変えることで構造体にとって最適なコンクリートを製造します。

その代表的な7種類は以下の通りです。

  • 普通コンクリート
  • 軽量コンクリート
  • 高強度コンクリート
  • 流動化コンクリート
  • 高流動コンクリート
  • マスコンクリート
  • 水密コンクリート

「フレッシュコンクリート」と「レディーミクストコンクリート」

フレッシュコンクリートとは、硬化していない状態のコンクリートのことです。
RC造では柱や壁の「型枠」のなかにフレッシュコンクリートを打設して建設します。
打設したフレッシュコンクリートが硬化するには、一定の時間と養生などの適切な処置が必要です。

また、フレッシュコンクリートとしばしば混同されるのが「レディーミクストコンクリート」です。
レディーミクストコンクリートは通称「生コン」と呼ばれ、
工場で練り混ぜられて現場まで運搬されている状態のことを指します。
現場に到着して打設したコンクリートはレディーミクストコンクリートではなく、
固まっていない状態そのものを指すフレッシュコンクリートと呼ぶことも覚えておきましょう。

コンクリートのヤング係数

ヤング係数とは「材料の固さを示す指標」です。コンクリートのヤング係数は以下の数式で求められます。

E=3.35×104×(γ/24)2×(Fc/60)1/3
ヤング係数E

コンクリートの設計基準強度(圧縮強度)に比例して、ヤング係数Eが大きくなります。
つまり、設定基準強度を高めるほどRC造の構造体の剛性も高まるのです。
ヤング係数はコンクリートのほかにも鋼の強度の計測に使用されますが、
この場合は強度の大きな材質を使用しても剛性に変化はありません。

フェノールフタレインで確認できること

RC造

フェノールフタレインはコンクリートの「劣化深度」を測定するために用いられる有機化合物です。
通常、コンクリートはアルカリ性なのですが、
二酸化炭素と化学反応を起こした表面部分が中性になってしまうケースがあります。
この状態を放置していると、次第にコンクリート内部まで酸化してひび割れの原因になる恐れがあります。
そのため、フェノールフタレイン溶液を噴霧することで
「無色透明から濃い赤紫色に変化すれば正常な状態である」ことを測定する必要があるのです。

正しいコンクリートの知識を入手しましょう

RC造は現代の建築物において採用されることが多い工法です。
ただ、建築物や構造体の場所や目的によっては利用するコンクリートは大きく異なるケースがあるので、
建設業に携わるのであれば知っておいて損はありません。

特にフレッシュコンクリートやレディーミクストコンクリートのように
「なんとなく理解していても上手に説明できない」という知識も少なくありません。
そこで、意欲的にコンクリートについて理解を深めることをおすすめします。