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ロープワーク(結び方)の種類を紹介!用途で使い分けられるようにしよう

造園作業において欠かせないのがロープです。
ロープには結び方が何種類もあり、用途で使い分けられています。

本記事では、造園作業で使用するロープの種類や結び方についてご紹介します。

基本的なロープワーク(結び方)

ここでは、基本的なロープワーク(結び方)についてご紹介します。

本結び

本結びは、太さが同じロープを使います。
太さが異なる場合は、結び目が緩んでしまうので気を付けましょう。

より結び

より結びは、結びやすく解きやすいのが特徴です。
ロープの端に力が加わっている限り、比較的安全とされています。
樹木の吊り上げや一時的作業で用いられます。

  1. ロープの端を竹の裏に通し、表に出す
  2. 竹を通り越してロープの上から下に入れる
  3. 右の輪の中に端を入れる
  4. 強く締めて完成

元の輪にロープの先端を返して差し込むと、解きやすくなります。

男結び

男結びは、シュロ縄などの最後の結束などにも用いられます。
しっかりと強固に結べるのが特徴です。

  1. 十字にした竹に、×を描くようにロープを結ぶ
  2. ロープを巻くようにして輪を作り、一周したら揃える
  3. 揃えたロープを巻く
  4. 巻いて戻して輪に差し込む
  5. 輪の左側を上に折り曲げる
  6. 折り曲げたところを抑えながら長いロープを引いて完成

巻き付ける時、首元をしっかりと巻き、緩みがないようにしましょう。
シュロ縄で行う際には、湿らせたものを使うと滑りが良くなり、締まりも強くなります。

その他のロープワーク(結び方)

竹とロープ

ここでは、その他のロープワーク(結び方)についてご紹介します。

裏二の字結び

四ツ目垣の立子と胴縁を縛る時や藤棚など、直交する竹を縛る際に用います。

  1. 右手下から竹の裏の上にロープの先端を出す
  2. 竹の前に先端を出し、右手から斜め左下に持っていく
  3. 左下から竹の裏を通って左上に出す
  4. 左上から下に持っていく
  5. 揃えたら「男結び」をして完成

裏十字綾結び

裏二の字結びと同様に、四ツ目垣の立子と胴縁を縛る時や藤棚など、直交する竹を縛る際に用いられます。

  1. 右手下から竹の裏にロープを通す
  2. 右手から竹の表に出して左下に通す
  3. 左下から裏を通って右上に出す
  4. ロープの本体を掛けて左横に出す
  5. 強く締める
  6. 両方のロープを手前で合わせる
  7. 「男結び」をしたら完成

うのくび結び

建仁寺垣、金閣寺垣などや笠の飾りなどに使われています。
また、三脚のトラタワや木の枝吊りなどにも使われている結び方です。
そのままでは弱いため、長期に用いる場合は男結びや本結びにしましょう。

  1. 竹の上を通し、竹に巻いて下の右側に出す
  2. 右下から左上下に出す
  3. さらに巻いて左下に先端を出す
  4. 竹を巻いて斜めのロープの下に通す
  5. ロープの先端を右に、ロープの本体を左に強く引いてしっかり締める
  6. この後に「男結び」または「飾り結び」を行う

引き解け結び

簡易的にロープの固定にも用いられます。
また、ものを束ねて縛る時にも使われます。

  1. 竹を右から左に巻く
  2. 長いロープの上を通って、先端を右に持っていく
  3. 先端を使ってU字型を作る
  4. U字を輪に通して左横に持っていく
  5. ロープの本体を強く締めて完成

かいずるからげ

四ツ目垣などによく用いられる縛り方です。
四ツ目の立子を男結びだけで結ぶと1本1本が緩んでしまう可能性があるため、この方法が用いられます。

  1. 竹の裏にロープを通し左下のから右上にロープの先端を持っていく
  2. ロープを表に出し右上から左下に出す
  3. ロープの本体の後ろを通って左上に先端を出す
  4. 左上から立子の上を取って右に持っていく
  5. 左上から立子の前を通り、割を入れて横竹の後ろから右下に持っていく
  6. 横竹を巻いて右上に持っていく
  7. 次の立子の左下から右斜め上に巻、さらに立子を巻いて左に先端を出す
  8. 左下へロープを下げる
  9. 左下からロープの上を通って左上に持っていく
  10. 立子の裏を通り割を入れて右下に下げる
  11. しっかりと締める
  12. ここまでが前立子と後立子に対する一巡で、最初と最後の留は「より結び」などで固定する

井桁の飾り結び

竹垣の笠の飾りや関守石を作る際に行います。

  1. 竹で男結びをする
  2. 右下のロープの先端を右上のロープの上に持っていく
  3. 右上のロープを右下と左上のロープの上に持っていく
  4. 左上のロープを右上と左下のロープの上に置く
  5. 左下のロープを右上のロープから右下の輪の中に入れる
  6. 全てのロープの先端を引っ張り、全体を引き締める(これで1段目が完成)
  7. 1~6までの手順を繰り返し、5段編み上げる

ふた結び

ふた結びは、一時的にロープの端を止める際に用いられます。
トラタワの元を杭などに止める際にも使われます。

  1. 竹の裏にロープを通す
  2. 左から右の表に返す
  3. ロープの元に輪を作る
  4. ロープの先端が、ロープ本体の上を越すようにする
  5. ロープ本体の下を通り、2つの輪を作る
  6. 本体のロープを強く引いたら完成

もやい結び

ロープの端に輪を作りたい時に使います。
一度作った輪の大きさが変わらないため、肩に掛けてものを引いたり、高木で自分の体を支えたりする際に用いられます。
用途が多いので、覚えておくと便利です。

  1. 輪を作る
  2. 本体のロープの下から差し込む
  3. さらに本体のロープの下を通す
  4. ロープの先端を先に通った輪に通す
  5. 強く輪を締めて完成

丸太担ぎロープ掛け

庭石や樹木の根幹について、ものを移動する際などに用いられます。
2つの輪に丸太を通すことで担ぎやすくなります。

  1. 横U字を作る
  2. ロープの先端を下に持っていく
  3. 巻いてから上にする
  4. さらに巻いたら先端を下に持っていく
  5. ロープを左隣の巻いた輪の中に通す
  6. 上の小さい2つの輪に担ぎ棒を入れ、下の輪に運びたいものを入れる

ロープワークについて知ろう

ロープワークにはさまざまな種類があるため、覚えるのに時間がかかることもあるでしょう。
知っていれば便利なことも多いため、まずは基本的な結び方から覚えていきましょう。