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建設機械の整備・点検・修理の重要性。サービスエンジニアはいつ活躍する?

建設機械をベストな状態で使用するためには、定期的な整備・点検・修理が欠かせません。
事故の中には整備不良によるものもあるため、安全面でも必須な作業です。

本記事では、建設機械業界の業務として、整備・点検・修理の内容、サービスエンジニアの役割についてご紹介します。

整備・点検・修理の内容

ここでは、整備・点検・修理の内容についてご紹介します。

整備

建設機械の整備では、特にオイル交換が重要とされています。
油圧機器のトラブルの約7割が、作動油の管理不良が原因といわれています。
作動油が不足・劣化してしまうと、油圧機器の摩耗やパワーの低下などにより、異常音発生することがあります。
エンジンオイルには潤滑・密閉・冷却・洗浄などの効果もあるため、不足や劣化すると焼き付きや内部部品の摩耗にもつながってしまいます。
建設機械の整備には、クーラントや各オイルのフィルター交換、ジョイント部分へのグリース給脂(グリースアップ)などが挙げられます。

点検

点検は、日常点検と定期点検に分けられます。

日常点検
日常点検では、車両下部の油漏れやタイヤの摩耗、バケットの亀裂、エンジン音や廃棄の色の確認などを行います。

定期点検
定期点検は、労働安全法とクレーンなど安全規則によって義務付けられています。
「特定自主検査」と「定期自主検査」があり、どちらも記録は3年間保存しておく必要があります。
特定自主検査は、事業者は1年以内毎に1回、有資格者による自主検査を実施します。
定期自主検査は、月例検査と年次検査があります。
検査した場所には検査済みステッカーを貼り、異常があれば直ちに必要な措置を行わなくてはいけません。
検査の実施や記録、異常個所の補修などを行わなかったり、無資格者による検査をした場合は、50万円以下の罰金に処されます。

修理

修理には、金属加工や溶接の技術が必要です。
たとえば、油圧シリンダーのロッドはキズや錆がついたり曲がったりすると、油漏れを引き起こす可能性があります。
また、そのまま放置するとシリンダー内部に水が入り、作動油が乳化する場合もあるので注意が必要です。
エンジンオイルの場合、不足や劣化があるとパワーの低下、燃費の悪化、エンジンの焼き付きなどが発生することもあります。

点検・整備・修理の仕事をするには、国家資格である「自動車整備士」や「建設機械整備技能士」などを持っていると有利でしょう。
販売代理店やサービス指定工場が主な仕事場となります。

サービスエンジニアの役割

サービスエンジニアとは、機器や機械を整備・修理する人を指します。
顧客先でトラブルが発生した際に、かけつけて修理を行い、復旧してくれます。
修理だけでなく、消耗品の買い替えの提案など、営業を行う場合もあります。
建設機械のサービスエンジニアは、スピードと高い技術力が必要とされます。
たとえば、夜間鉄道工事は時間との戦いとなり、22時から4時までに復旧しなくてはいけません。
そのため、30分ほどでかけつけるサービスエンジニアが必要です。

また、道路舗装工事が時間内に終わらない場合などは、道路使用許可手続きを再度取らなくてはいけません。
現場ではトラブルに備えて、予備の建機を確保する必要があります。

整備・点検・修理は欠かせない重要な仕事

建設機械を適切かつ安全に使用するためには、整備・点検・修理が欠かせません。
これらを定期的に行うことで、安全に建設機械を使用することができます。
また、予期せぬトラブルが起こった際にも、サービスエンジニアが活躍します。
いずれの工程も重要な仕事となりますので、しっかりと覚えておくようにしましょう。