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樹木の移植・植え付け・埋め戻しの流れ。作業手順について知っておこう

樹木の移植は、きちんとした手順を踏んで行わなくてはいけません。
移植には、移植・受付・埋め戻しなどの手順があります。

本記事では、樹木の植え付け・移植などをご紹介します。

樹木の移植

樹木の移植は以下の点に注意する必要があります。

  • 掘る位置は芝つけの直径2.5倍
  • 掘る幅は、人が作業できるくらい
  • 根が下を向きだしたら掘るのをやめる
  • こもを巻き、素縄を巻く
  • 直根を残してえぐり、縄を巻く
  • とら縄を張る
  • 直根を切る
  • こもを巻いてから縄を巻く
  • 根を切った分に見合う枝葉を剪定して落とす

小さい樹木の場合
1.剣スコの背で奥まで入れていく
 →掘る穴の大きさは樹木の幹周を半径にする
2.一周したら剣スコの腹を使って彫り上げる
3.根巻を行う
4.遠方移動の際には枝をしおり、縛りを行う
5.根を切った部分に見合う枝葉を剪定して落とす
6.表土を最初の根が出てくるまでかきとる
 →これは、移植する際に雑草を持ち込まない意味もある

樹木の植え付け・埋め戻し

以下では、植え付けや埋め戻しの手順についてご紹介します。

植え付け

1.植穴
植穴=2×植穴余裕+根鉢径
植え付ける際には、植穴に余裕を持たせます。
また植先の土との緩衝役と、根鉢を動かすための客土が必要です。
堀り穴の深さは根鉢を置いたとき、周りの土より低くならなくてはいけません。

2.いどこ回し
幹に丸太を固定する「いどこ回し」を行います。

3.とうふや回し
根鉢に丸太を固定します。

埋め戻し

土を入れる埋め戻し作業には、水極めと土極め(空極め)に分けられます。
特に、松・カヤ・モミなどは、空極めで行うことが多いです。

1.水極め
客土を入れ、その上から根鉢を置きます。
周りに土を2/3以上まで入れたら、水をたっぷり入れましょう。
水極めは、根との活着をよくするため、水をたっぷり穴に入れて土をどろどろにします。
その後、木をゆすり細い棒で軽く突きます。
まんべんなく突くことで、底や周囲にしっかりと回るようになります。
最後には水鉢を作り、表面には乾いた土を使いましょう。

2.土極め(空極め)
水を使わず、土を入れたら棒で突きましょう。
特に底の部分によく突いて入れましょう。
土を入れて突いて固める作業を3~4回ほど行います。

3.水鉢
掘り穴の少し外側部分に1周土を盛り上げます。
水を与えたときや雨が降ったとき、水を拡散せずに根の方に水が集まる効果が期待できます。

値付け後には必ず支柱を立てましょう。
これは、樹木の倒木防止や根鉢の活着をよくするために行います。

追い堀り作業

追い堀り作業は、樹木を掘り上げたとき、普通の堀り上げ方では移植が難しい場合に行います。
フジ、ボタン、ブドウ、柑橘系などの樹木で行われることが多いです。
追い彫りは、根の細根まで全体を掘り上げます。
植え付けする際には、根を丸めて埋め戻しを行います。

人肩運搬とは

移植などで、根鉢のついた樹木を運搬する際に用いられる方法です。

1.ふりかけ(2人で担ぐとき)
比較的軽いものを運ぶ際に行われる方法です。
担ぎ棒、ロープを使って根鉢のついた樹木を運搬します。

2.本玉がけ(2人で担ぐとき)
根鉢までロープをかけないと運べないものを運ぶ際に使います。
ロープを根鉢部分に巻きつけて、担ぎ棒に結びます。

3.太鼓がけ(4人で担ぐとき)
重量があり、4人いないと担げないものに適しています。
担ぎ棒を2本使い、ロープを巻いた根鉢を運びます。

樹木の移植手順を知ろう

樹木の移植は、樹木を傷つけないように適切な方法で移植する必要があります。
樹木の種類によって方法が異なることを覚えておきましょう。