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建設現場で活躍する電気施工管理職。キャリアアップするには?

電気設備の工事現場で施工管理を行うには、「電気施工管理技士」の資格があると携われる業務の幅が広がります。
本記事では、施工管理職の役割や電気施工管理職についてご紹介します。

施工管理職とは

施工管理職とは、建設現場において必要不可欠な人物です。
現場の進捗管理、材料や人員の予算調整、現場で働く人の安全管理などさまざまな仕事を行います。
基本的な仕事内容は以下のようなものがあります。

  • 工程管理
    納期までに工事がきちんと終わるように、スケジュールを管理します。
    作業の進行計画とそれに合わせた重機や作業員の手配、資材の搬入期日のチェックなどが基本業務になります。
    また進行が計画よりも遅れている場合は、作業員の増員や計画の組み直し、予算増額の折衝なども行います。
  • 品質管理
    品質基準に沿っているか、求められた品質になっているかなどをチェックし、完成時の建物の強度、密度が規定を満たしているかを確認します。
  • 予算管理
    決められた予算内で工事を完成させられるように、資材の購入や作業員の人件費など、建設にかかるすべての予算を管理します。
    また予算内で建設が行えるよう、資材仕入れのための商談や作業員増減の交渉、調整なども施工管理職の重要な業務の一つです。
  • 安全管理
    作業員が安全に業務を行えるための設備や環境を整えます。
    他にも使用する機材の点検、使用禁止の建築材料が使われていないかの確認、周囲の住民に対する告知なども行います。

施工管理職は、各工事現場ごとに設置されます。
電気工事においては、電気施工管理職が必要とされます。

電気施工管理職の仕事とは

電気施工管理職の仕事とは

電気施工管理職の仕事内容は、一般的な施工管理職と大きく違いはありません。
「工程管理」、「品質管理」、「予算管理」、「安全管理」の4大管理と呼ばれる仕事を主に行います。
資格が無くても電気施工管理職をすることは可能ですが、任される仕事内容が限られたものになります。
そのため、電気施工管理職としてキャリアを重ねていくなら、資格取得を目指すのがおすすめです。

【関連記事:新人・未経験の電気施工管理者が知っておきたいこと。やりがいやあるあるを紹介

電気施工管理職のキャリア

電気施工管理職のキャリア

電気施工管理職における代表的な資格は「電気工事施工管理技士」です。
電気工事施工管理技士は、電気工事の現場全体の施工管理を行える資格です。
資格を取得すれば、任される仕事の裁量が大きくなります。
特に1級の資格があれば、大規模な工事現場の施工管理に携わることも可能です。

1級と2級の違い

電気工事施工管理技士の資格は、1級と2級に分かれています。
1級
1級の資格があれば以下の技術者として認められます。
・現場ごとに設置が義務付けられている「主任技術者」
・営業所ごとに配置する一般建設業・特定建設業における「専任技術者」
・現場に配置する「監理技術者」

2級
2級の場合は、以下の技術者として認められます。
・「主任技術者」
・一般建設業の「専任技術者」
2級の資格だと特定建設業の専任技術者にはなれません。

※令和3年度より、施工管理技術検定の受験資格や試験内容が変更されます。

関連記事:どう変わる!?令和3年度からの施工管理技士の試験内容や受験資格

資格を取得するには

電気工事施工管理技士の資格を取得するには、国土交通大臣指定期間が実施する国家試験に合格する必要があります。
試験は学科試験と実地試験に分かれており、両方に合格すれば資格を取得できます。

資格を取得するメリット

上記でご紹介したように、営業所に配置する専任技術者や現場に配置する主任技術者、さらに監理技術者になることができます。
専任技術者は営業所ごとに配置が義務付けられています。
さらに主任技術者は、元請・下請けに関わらず、管理技術者が必要な工事以外の工事に配置されるので、需要の高い資格といえるでしょう。
また1級電気工事施工管理技士は、経営事項審査の技術力評価の際に、1人あたり5点が加算されます。
この点数は公共工事受注の際の技術力として評価されるので、資格があれば経営規模評価に貢献することになるでしょう。
そのため資格者であれば、幅広い現場で必要とされる人材になることが期待できます。

資格取得によって見えるキャリア

電気施工管理技士の資格を取得することによって、活躍できる幅は広がります。
ここでは、「総合住宅機器メーカー」「公務員」の2つを紹介します。

総合住宅機器メーカーは住宅に備わる電気設備として、キッチンや電気温水器、太陽光・太陽熱関連機器などに関わる仕事をします。

また自治体では、電気施工管理技士を募集していることがあります。
電気施工管理技士のスキルを活かすことができ、施工管理全体のデメリットとされる「労働環境」も公務員として働くようになることで、民間企業に比べると整っている職場で働くことができるでしょう。

施工管理職としてキャリアを積みたいなら資格取得がおすすめ

電気施工管理職は、工程管理や品質管理、安全管理などが主な仕事です。
仕事をするためには特別な資格は必要ありません。
ただし、資格があった方が携われる仕事の範囲が広がります。
今後、施工管理職としてキャリアを積んでいきたいなら、電気工事施工管理技士などの資格取得を目指すのがおすすめです。