ゾーニング図は、建築設計の分野で用いられている図です。
概要は知っていても、書き方について詳細を知らない場合もあります。
本記事では、ゾーニング図の概要や書くまでの準備、書き方やきれいにまとめるポイントなどをご紹介します。
ゾーニング図とは
ゾーニング図とは、建物や庭、駐車場の配置を描いた平面図です。
まず、配置を大まかに決めたら色分けを行います。
建物内部についても同様に行います。
ゾーニング図を作成することで、生活する上で便利な間取りの配置を考えることができます。
さらに、インテリアのレイアウトを検討することもできます。
設計図が施工主や公共機関などに提出するものであるのに対し、意匠や構造、ライフラインなど機械設備に関する図面すべてを含んだものがゾーニング図とされています。
ゾーニング図を書くまでの準備
ゾーニング図を書く前に、そこまでの準備手順を守ることが重要です。
手順をきちんと守ることで、ゾーニング図を書くのが容易になるとされているためです。
準備は主に以下の手順で行うのが一般的です。
- アプローチ設定
- 建築可能な位置の把握
- 建物のボリューム確認
- 機能図の作成
- 各部屋面積の想定
- 構造グリッド案の作成
- ゾーニング図作成
ゾーニング図を作成するには、各部屋の面積や機能図が必要です。
特に機能図がなければ、ゾーニングするブロック分けが困難になります。
また建物のボリュームが分からなければ、どの階に何を配置すればいいのかが分からないでしょう。
そのため、ゾーニング図を書くにはまず準備が大切となります。
ゾーニング図の書き方
ゾーニング図は、ポイントを押さえることで書きやすくなります。
ここでは、一般住宅におけるゾーニング図の書き方のポイントをご紹介します。
玄関や駐車場のスペースを決める
まずは、玄関と駐車場のスペースを決めましょう。
玄関と駐車場のスペースはある程度限られているため、最初に位置が決めやすい部分です。
道路の方向や敷地の形をしっかり確認しながら位置を決めましょう。
玄関が決まれば他の部屋へとつなぎやすくなります。
家の中を3つのゾーンに分ける
家族が集まる「パブリックゾーン」、水回りなどの「サービスゾーン」、個人が使う「プライベートゾーン」の3つに分けましょう。
最初はそれぞれを3分の1ずつ振り分け、それから詳細を決めていきます。
サービスゾーンには廊下や階段なども含みます。
動線を考慮しながら、移動が複雑にならないようにすることが大切です。
部屋の数と広さを決める
家族構成や年齢、施主の希望などによって必要な部屋と広さを決めましょう。
一般的な住宅に必要な部屋として、リビング、ダイニング、キッチン、子供部屋、寝室などが挙げられます。
配置する際には、偏心率を念頭に置いておきましょう。
偏心率とは、建物の耐震要素が問題なく配置されているかどうか確認するための指標です。
法律で規定されていますので、定められた数値を満たせるように配置する必要があります。
立体的なイメージを持つ
ゾーニング図自体は平面図ですが、立体的なイメージを持つことが大切とされています。
立体のイメージを具体的に持つことにより、平面のままでは分かりづらい問題点を発見できます。
建物の種類を意識することが大切
ゾーニング図は、建物づくりの初期段階にして重要な部分を担う図面です。
建物に適したゾーニング図を書くには、建物の種類と目的、そこに住む人をしっかりと意識することが大切です。
たとえば、一般住宅と高齢者施設では必要なゾーン分けや動線などが異なります。
ゾーニング図の意味や役割を理解することが重要であるといえます。