現場で活躍する重機は用途別に多くの種類に分けられます。
しかし、なんとなく用途と名称は知っていても、どのように分類されるのか詳細が分からない重機もあるのではないでしょうか。
本記事では、現場で施工管理をする方が知っておきたい主な重機の種類や分類方法などをご紹介します。
主な重機
現場で活躍する重機にはさまざまなものがありますが、ここでは幅広い現場で活躍する代表的な重機についてご紹介します。
油圧ショベル/ミニ油圧ショベル
油圧ショベルとは、キャタピラーやホイール付きの本体からブームやアームが伸びた重機を指します。
ブームやアームの先端には、用途ごとに使い分けられるショベル「バケット」が付いています。
主に土砂を掘るための掘削機械として、世界中で最も多用されているといわれています。
油圧ショベルのほか「ユンボ」「バックホー」「ショベルカー」などと呼ばれます。
ブルドーザ
トラクター前面にブレードが備わっており、先端に機体の重量をかけることで土砂を掘削する重機です。
車体をそのまま前進させることで土砂を運ぶことが可能です。
地盤により乾地用と湿地用に分けられます。
ホイールローダ/ミニホイールローダ
車体前面にアームとバケットが備わっており、土砂などを積み込んで運搬します。
足回りはタイヤになっているため、少し離れた場所まで土砂を運搬する作業に適しています。
重機のサイズごとの分類
重機はさまざまなメーカーが販売しており、サイズも複数展開しています。
実際には、現場の種類や用途に合わせて重機のサイズを変える必要があります。
ここでは、主な重機のサイズについてご紹介します。
ミニサイズ
0.1㎥よりも小さいサイズの物を指します。
0.1㎥
狭小地での作業に使われます。
小回りが利くため、大きな重機が入れない場所で重宝されます。
0.15㎥
狭い現場で使われるサイズです。
ダンプへの土砂の積み込みや大きな石などのすくい込みなどに利用されます。
0.2㎥
「コンマニ」と呼ばれることもあるサイズです。
木造住宅の解体工事などに使われますが、やや小ぶりです。
0.25㎥
「コンマニーゴー」と呼ばれることもあるサイズです。
主に木造住宅の解体などに用いられます。
0.45㎥
「コンマヨンゴー」と呼ばれることもあるサイズです。
住宅の解体などに用いられます。
0.7㎥
「コンマナナ」と呼ばれることもあるサイズです。
鉄骨造やRC造などの建物を解体する際に利用されることが多いです。
大型解体工事で活躍する重機
大型解体工事では、通常の重機とは違った機械を利用することもあります。
ここでは、大型解体工事で活躍する重機をご紹介します。
ロングアーム
アームが通常よりも長めに設計されている重機です。
アームが長いことにより、通常よりも高い部分まで届きます。
そのため、2階建て以上の建物を解体する際に用いられることが多いです。
ツーピースアーム
アームの接合部が1カ所多い重機を指します。
ロングアーム以上に高いところに届く重機のため、高さ15m以上の建物を解体する際に用いられることがあります。
一般的に、5階建て程度の建物であればツーピースアームで解体が可能とされています。
マルチブーム
アームの接合点が複数ある重機を指します。
現場に合わせてアームを取り替えることが可能です。
アームを伸ばすことで40~50mの高さまで対応ができるため、大型マンションやビルの解体に用いられます。
現場でよく見る重機の種類を覚えておこう
現場ではさまざまな重機が活躍しています。
狭い現場から大型解体工事まで同じ種類のサイズ違いが活躍していることも多いです。
それぞれ用途によって種類やサイズが分かれていますので、施工管理職を目指すのであればそれぞれの名前と用途を理解しておきましょう。