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端末処理材であるケーブルヘッドとは!?電気施工管理職が覚えておきたいこと

ケーブルヘッドは、高圧ケーブルに使用される端末処理剤です。
ケーブルヘッドの概要や種類、注意点などについて知っておくようにしましょう。

本記事では、電気施工管理に携わる方が覚えておきたい端末処理材「ケーブルヘッド」についてご紹介します。

ケーブルヘッドとは

ケーブルヘッドは、高圧ケーブルを高圧機器や受変電設備と接続するために用いられる端末処理剤のことです。
ケーブルヘッドを構築する際には、被覆を剥いた高圧ケーブルに絶縁テープや半導電テープを巻きます。

さらに分岐管を用いることで、二又や三又に分岐させられます。
受変電設備を構成するための重要な部材のひとつとされ「CH」と表記される場合もあります。
内部に水が入ると絶縁破壊などにつながってしまうため、雨覆を取り付けて雨が侵入しないようにします。
寒冷地では内部が凍結してしまうため、さらに注意が必要です。

ケーブルヘッドの種類

ケーブルヘッドの種類には、以下のようなものが挙げられます。

耐塩害終端接続部

耐塩害終端接続部は海岸部用です。
沿岸地域は塩害を原因として、漏電や停電などが起こる場合があります。
耐塩害の規格は、ポリエチレン絶縁電力ケーブル用とされています。

ゴムストレスコーン形屋内終端接続部

ストレスコーンは電気的なストレスを緩和するために作られた部分です。
ゴムを使用することの多い現場で、作業が簡単にできるように作られたとされます。
ゴムストレスコーンの接続方法は、プレハブ工法とも呼ばれています。

ゴムストレスコーン形屋外終端接続部

屋外型のケーブルヘッドです。
外見は耐塩害のように部品がつけられているわけではなく、すっきりとした見た目です。

ゴムとう管形屋外終端接続部

ひだのような雨覆部分と、ゴムストレスが一体化されたケーブルヘッドです。
端子部分と一体化することで、防水性能を高めています。
雨が多い地域や寒冷地などの、汚損地区などで用いられています。

テープ巻形屋内終端接続部

ストレスコーン部に円錐状に絶縁テープを巻きます。
さらに鉛テープか、半導電性融着テープを上から巻いて仕上げます。
屋内用のほか、屋外用もあります。
屋外用は屋内用と同じ規格となっており、中汚損地区などで用いられます。

ケーブルヘッドの注意点

ケーブルヘッド

ケーブルヘッドは正しい手順で使用しないと、施工者に危険が及ぶ可能性があります。
ここでは、ケーブルヘッドの注意点についてご紹介します。

半導電性テープを剥ぎ取る

ケーブルヘッドを使用する際には、半導電性テープを完全に剥ぎ取りましょう。
テープが残った状態では、ケーブルヘッド内の電気絶縁が維持できません。
半導電性テープを剥ぎ取るには、専用工具やニッパーなどを使用します。
半導電性架橋ポリエチレンの場合は、剥ぎ取り位置が決まっているので確認しましょう。
剥ぎ取り位置が短冊状になっている場合、専用工具で切り込みを入れてポリエチレンだけを剥ぎ取りましょう。
短冊状になっていない場合は、らせん状に切り込みを入れます。
そこから絶縁体を傷つけないように剥ぎ取りを行います。

保護テープを巻く

ケーブルヘッドは、浸水防止のために保護テープを巻きます。
また作業の際は雨天を避けて、ケーブル内部に水が入らないようにしましょう。
テープを巻く際には、適度に伸ばしながら1/2ずつ重ねて巻きます。
巻き終わりは切り口を斜めにして、ナイフやハサミなどで切りましょう。

ケーブルヘッドの特徴や注意点を覚えておこう

ケーブルヘッドは高圧ケーブルを接続する際に用いられる端末処理剤です。
絶縁破壊と水分がケーブルに入らないために用いられます。
規格や仕様などがそれぞれ異なるため、使用場所に適したケーブルヘッドを選んで使用しましょう。