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モールテックスの施工方法は複雑!?手順を解説

モールテックスは、建築施工管理に関わる塗材の一つです。
表面加工がしやすく、カラー展開も豊富なため、新築物件やリノベーションなど、さまざまなシーンで用いられています。
本記事では、モールテックスの特徴や施工方法、メリット・デメリットなどをご紹介します。

モールテックスの特徴

モールテックスは、ベルギーのBEAL社が販売している左官塗材です。
天然石灰を主原料としており、表面加工がしやすく肌触りが良いのが特徴です。
また、水を通さず柔軟性があるため、多くの場所で使いやすいといえます。
セメント系なので強度もあり、欠けやクラックなどの心配もありません。

モールテックスの施工方法

ここでは、モールテックスの施工方法についてご紹介します。

1.プライマーを塗る

モールテックスを塗る前に、まず下地となるプライマーを塗ります。
原液のまま、ローラーなどを使って丁寧に塗りましょう。
その後、8時間以上養生して完全に乾燥させます。

2.モールテックスを塗る

プライマーが十分に乾燥したら、モールテックスを塗ります。
全体に塗ったあと、1ミリ厚になるように整えます。
モールテックスを塗る際には、窓やカーテンなどを閉めて、直射日光や風が当たらないようにしましょう。

3.2層目のモールテックスを塗る

防水性や強度が求められる場所は、モールテックスを2度塗りすることもあります。
1層目は8〜12時間乾燥させたあと、2層目を塗り重ねます。
2層目を塗る場合は、1層目から遅くとも24時間以内に施工します。
これは、モールテックスの強度が施工後24時間で約95%に達するとされており、それ以上間隔を開けると接着力が落ちるためです。
その時間も考えて施工計画を立てましょう。
2層目は1層目と同じく1ミリ厚で塗っていきます。

4.仕上げ

2層目の施工完了から約30〜40分後に、もう一度モールテックスを薄く塗ります。
この仕上げは「フレスコ塗り」とも呼ばれています。
2層目が半乾きの状態のため、2層目と合体して一つの層になり、細かい粒子が表面にでることで輝くように表面に仕上がります。

モールテックスのメリット・デメリット

塗装工事の様子

モールテックスには、以下のようなメリット・デメリットがあるとされています。

メリット1:水を通さない素材

モールテックスは、素材自体が水を通さない性質です。
モルタルと比較してもかなり上の防水性能を持っているため、バスルームなどの水回りにも良く使われます。

メリット2:接着力のある素材

モールテックスは接着力があり、どんな下地にもフィットするといわれています。
セメントなどの鉱物系の下地だけでなく、木材や金属、タイル、ビニールクロスにも接着します。
そのため、リノベーション工事を行う際に取り壊す作業が不要になります。

メリット3:コンクリートの数倍ある耐久性

モールテックスはコンクリートの数倍もの耐久性があるといわれています。
衝撃に強いため、欠けたり、曲がったりする心配も少ないでしょう。
さらに耐熱性もあるため、キッチンカウンターの天板などにも使われています。

デメリット1:費用が高い傾向がある

モールテックスはメリットも多いですが、樹脂を混ぜたセメントという特殊素材のため、
比較すると費用が高い傾向にあります。

デメリット2:作業工程の時間がかかる

モールテックスでは、2度塗りが必要な場合もあり作業工程が複雑で時間がかかります。
完成までに約1週間かかるケースもあり、人件費も高くなる可能性があるでしょう。

モールテックスの特徴を知ろう

モールテックスは特殊な樹脂が配合されたセメント系の塗材で、さまざまな場所に使用することができます。
作業工程が複雑で時間がかかりますが、芸術的な空間に仕上がるため人気があります。
建設業界を目指している方は、モールテックスの特徴や施工方法について知っておきましょう。