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土木施工管理者は覚えておきたいアスファルト合材の特徴。種類とメリット

主に道路を作る際になどに用いられるアスファルト合材ですが、さまざまな種類があることはご存知でしょうか。
種類によって強度や耐水性などが異なるため、工事を行う場所によって使い分けられます。
本記事では、アスファルト合材の概要や種類、メリットなどをご紹介します。

アスファルト合材とは

アスファルト合材とは、砂、砕石、石粉とアスファルトを配合した材料を指します。
アスファルト混合物と呼ばれる場合もあります。
配合によって特性が異なるため、いくつかの分類が設けられています。
強度や耐水性が変わるため、場所によって使い分けられます。

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アスファルト合材の種類

主なアスファルト合材の種類には、以下が挙げられます。

  • 密粒度アスファルト混合物(20、13)
  • 細粒度アスファルト混合物(13)
  • 密粒度ギャップアスファルト混合物(13)
  • 開粒度アスファルト混合物(13)
  • 密粒度アスファルト混合物(20F、13F)
  • 細粒度ギャップアスファルト混合物(13F)
  • 細粒度アスファルト混合物(13F)
  • 密粒度ギャップアスファルト混合物(13F)

密粒度アスファルト混合物(20、13)

密粒度アスファルト混合物(20、13)の括弧で表現されている数字は、骨材の最大粒径のことです。
密粒度アスファルト混合物(20、13)は、骨材の最大粒径が20㎜と13㎜のタイプがあることを表しています。
最も一般的なアスファルト混合物の種類とされ、一般地域や急勾配などで用いられています。

細粒度アスファルト混合物(13)

細粒度アスファルト混合物(13)は、密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較すると耐水性や耐ひび割れ性に優れているとされています。
ただし、耐流動性は密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較すると劣るのが特徴です。
主な使用箇所は一般地域、急勾配坂道、積雪寒冷地域などです。

密粒度ギャップアスファルト混合物(13)

密粒度ギャップアスファルト混合物(13)は、密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較すると、すべり抵抗性に優れているのが特徴です。
ギャップアスファルトは、粒度が不連続で、すべり抵抗性、耐摩擦性、耐流動性が付加されています。

アスファルト合材のメリット

アスファルト工事

アスファルト合材には、以下のようなメリットがあります。

メリット1:コストを抑えられる

アスファルト合材は、コストを抑えられるのがメリットの一つです。
アスファルト合材は骨材とアスファルトで作られており、コンクリートよりも安価で作ることができるため、コストを安く抑えられます。

メリット2:固まるまでの時間が早い

アスファルト合材は固まるまでの時間が早いとされています。
アスファルト合材は、工場で製造後、150度以上の高温状態で出荷されます。
高温のまま現場で敷き詰めて転圧を行います。
その後、約50℃になれば車が通っても問題ない状態になるとされています。
コンクリートよりも固まるまでの時間が早いため、施工時間の短縮につながります。

メリット3:水分をはじきやすい

アスファルト合材は、水などの水分をはじきやすいのが特徴です。
特に細粒度のものは耐水性に優れており、コンクリートよりも水分をはじきやすいとされています。
また、排水性や透水性が高い種類もあるため、駐車場などでも用いられます。

アスファルト合材は場所によって使い分けられる

アスファルト合材は、コンクリートなどと比較してコストが安く、固まるのが早いため、一般的な道路などで多く用いられています。
また積雪寒冷地域では、粒度が細かく水分をはじきやすい種類が使われています。
施工場所によって種類を使い分けることが多いため、特性や用途などを理解し、適切な種類が選べるようにしておきましょう。