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RC造の型枠・支保工にかかる荷重。ポイントを解説

RC造の型枠や支保工には、荷重がかかります。
そのため、構造計算では荷重に関しても計算に入れなくてはいけません。

本記事では、RC造の基礎知識として知っておきたい「型枠・支保工にかかる荷重」についてご紹介します。

RC造の型枠・支保工にかかる荷重

RC造の型枠・支保工にかかる荷重に以下が挙げられます。

  • コンクリート打込み時の振動
  • 水平荷重
  • コンクリートの側圧

コンクリート打込み字の振動や衝撃をコンクリート、鉄筋、型枠自体の重さを加えたものが鉛直荷重です。
同様に、振動や衝撃に風圧を加えたものが水平荷重です。
液体に近い生コンでは水平澎湖港の荷重があるため、側圧として別に計算されます。

見込まない荷重

風圧や作業、機械による荷重は入れますが、地震荷重などは含まれません。
生コンはずっと液体状ではなく、打込んでからすぐに固まり始め
1日も経つとスラブ上を歩けるようになります。
生コンと鉄筋が一体となって建物が自立すると、型枠と建物の両者で支えることが可能です。
この前に地震が来ることは極めて稀なため、地震荷重は含みません。

RC造の型枠と鉄筋コンクリートの荷重

型枠支保工の構造計算は、鉄筋コンクリートの荷重と在来工法の型枠の荷重は以下のように計算します。

  • 鉄筋コンクリート 24kN/㎥(2.4tf/㎥)×部材厚さ(m)
  • 型枠 0.4kN/㎡(40kgf/㎡)

荷重は、荷物を持った人で例えた場合、体重が固定荷重、荷物が積載荷重になります。
型枠支保工での荷重計算では、鉄筋コンクリートや型枠自体の重さが固定荷重にあたり、
作業荷重+衝撃荷重が積載荷重となります。
コンクリートの比重は約2.3で、鉄筋コンクリートの比重は約2.4とされています。
これは、水の約2.4倍の重さがあるということです。

RC造の「せき板」と「支保工」の在置期間

RC造の「せき板」と「支保工」の在置期間は、以下の通りです。

せき板の在置期間

梁の型枠を外す際には、側板を先に外し最後にせき板と支柱を外します。
スラブ下の支柱を外した後には、スラブ全体の重みもかかります。

そのため、梁の水平のせき板と支柱は、最後まで存置しておかなくてはいけません。
せき板の存置期間は計画共用機関と部位により、最小存置期間が決められています。

ただし、強度と材齢のうちどちらかを満たしていれば、取り外し可能です。
たとえば、7日で外せると決められた部分をどうしても早く外したい場合、
強度試験で問題がなければ6日で外すことも可能です。

支保工の在置期間

梁下の支保工は、設計基準強度であるFcが100%になるまで外せないとされています。
スラブ下の支保工は、Fcの85%以上で外すことが可能です。
梁下は重みを最も受ける場所のため、設計基準強度Fcの100%ないと外すことができません。
しかし、床スラブ下の支保工は梁下ほど重みを受けないため、85%あれば外すことが可能です。

RC造の「プレキャスト供試体の養生」

型枠

せき板と支保工の存置期間を圧縮強度とした場合、構造体のコンクリートの条件に近い、
現場水中養生か現場封かん養生とするとされています。

  • 現場水中養生:現場気温で水中に置く
  • 現場封かん養生:現場気温でビニールなどに包んで置く

若齢の建物本体の強度は、現場の気温で養生した供試体の強度に最も近くなるとされています。
そのため存置期間の強度は、現場水中養生か現場封かん養生となります。

RC造の荷重について知ろう

RC造にはさまざまな荷重がかかります。
荷重の計算が正確でないと、建物の強度や工事の安全性に関わってきます。
複雑な計算が必要となりますが、覚えておきましょう。