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空気調和設備に用いられる配管。方式と流量制御について解説

空気調和設備にはさまざまな配管があり、機能的で安全性の高い配管設備を施工することが求められます。
では、配管にはどのような方式があるのでしょうか。

本記事では、空気調和設備に用いられる「配管」について、一般的な方式と留意点をご紹介します。

空気調和設備の水配管は2方式

空気調和調設備の水配管には、主に「密閉回路方式」と「開放回路方式」の2つがあります。

密閉回路方式

密閉開放式とは、循環水が大気に触れない方式のことです。
空気、ごみ、生き物などの混入が少なく、
密閉された循環水の熱膨張・収縮の吸収と混入空気を逃がすため、膨張タンクが必要です。

開放回路方式

開放回路方式とは、循環水が大気に触れている方式のことです。
空気、ごみ、生き物などが混入する可能性があるので、
さび、微生物、藻などが発生しないように対策をする必要があります。

具体的には、水質管理や水処理などです。
ポンプを選定する際には、配管抵抗だけでなく
実揚程(大気開放面まで水をくみあげる揚程)を考えなくてはいけません。
大気に開放されているので、膨張タンクは不要です。

流量制御をする目的

流量制御とは、水や蒸気など、求められる能力に応じて変化させることです。
手動と自動がありますが、ここでは自動流量制御についてご紹介します。

たとえば、室内の空調を行う際、目標の温度や湿度を定めます。
室内の負荷は日射や外気温、人員などによって変化するので、
その変化に追従するように能力を制御するのが目的です。

流量制御(自動制御)の方法

流量を増減できる制御弁装置を二次側機器などのコイル接続配管(送り管側または返り管側)に設けます。
そうすることで、設定値に合うように流量制御してくれます。
流量制限には、制御弁が用いられます。

代表的な流量制御弁には、二方弁と三方弁が挙げられます。
二方弁は、弁の開度を自動制御で調整し、水・蒸気の流量を変化させます。
三方弁は、水の流れを2つに分けたあと、空調機などへの流量を自動制御で調整できます。
1つを返り管に流し、流量を変化させることが可能です。
二方弁や三方弁のほか、電動ボール弁や電磁弁などの種類もあります。

空気調和設備に用いられる配管を知ろう

空気調和調設備の水配管には、主に「密閉回路方式」と「開放回路方式」の2つがあり、
場所に合わせて機能的で安全性の高い配管を施工しなくてはいけません。
また、流量制御についても知っておくとよいでしょう。