鉱山開発は昼夜休みなく行われているため、鉱山機械がストップすると大きな打撃を受けてしまいます。
そのため、適切なタイミングでの部品交換が求められます。

本記事では、鉱山開発のための建設機械の部品交換タイミング、鉱山機械による採掘法などをご紹介します。

鉱山で使用する建設機械の部品交換

鉱山機械は高額なため、顧客に選んでもらうために耐久性とアフターセールスサービスが重要です。
また、過酷な環境で作業をする鉱山機械は、一般的な建設機械と比較して車体や部品の摩耗や劣化が激しくなります。

そのため、継続的なメンテナンスや部品交換が必要となるのです。
鉱山機械の部品は巨大なものが多く、輸送コストがかかります。
日本から現地に部品を供給すると効率が悪いため、日本メーカーは現地に生産工場や再生工場を建設し、価格を抑えつつスピーディーに部品を提供しているようです。

産業高度化への移行

近年、製造拠点から産業高度化への移行が進んでいます。
たとえば、タイの工業団地には、多くの日本企業が進出しています。
そのうちの一つ「アマタナコーン工業団地」では、生産拠点に供給するための部品製造が行われました。
しかし、人件費などが上がったことから、部品製造拠点としては周辺国などが優位になってきています。
そのため、今後タイでは研究開発や商品企画の機能なども求められていくと考えられています。

鉱山機械の採掘法

鉱山開発では鉱床を発見し、埋蔵量や採掘可能年数などを調査する「深鉱」を行った後、採掘が始まります。
実際に採掘を行う鉱床は、1,000個あったら3個程度しかないといわれています。
鉱山開発は、安全性や効率性の面で見て露天掘りが好ましいとされてきました。
しかし、鉱床の深部化が進んでいることから、坑内掘りのニーズも高まっています。

それぞれの採掘方法には以下のような特徴があります。

露天掘り

鉱物が地表に露出している、または地表から浅い場所に鉱床がある場合に適しているとされる方法です。
鉄鉱石などが採れる石は地表近くにあるため、基本的に露天掘りで行われます。

坑内掘り

深い場所に鉱床があったり、鉱床の幅が狭かったりする場合に行われる方法です。
石炭は植物由来の堆積物のため、露天掘りと坑内掘りどちらでも行われます。
また、露天掘りをしているうちに深度が深くなり、坑内掘りに移行する場合もあります。
露天掘りは植生喪失、騒音、振動などの問題があり、坑内掘りには崩落の危険といった問題があります。

非効率化になる傾向にある

鉱山開発は段々と非効率になる傾向にあるとされています。
露天掘りから坑内掘りに移行した場合、効率が下がるため、利益率が悪化します。
しかし、掘りやすい鉱山はすでに優先して開発されたため、深部化・奥地化しているのが現状です。
さらに、鉱石の品質も低下しているとされています。
都市部から離れた場所にあるため、オペレーター不足も深刻で人件費も高騰していることから、鉱山会社は生産性向上に力を入れています。
そのため、建設機械メーカー側は、坑内掘りや鉱山機械の自動運転、遠隔操作へのニーズへの対応を検討しています。

鉱山機械について知ろう

鉱山機械は高価なため、アフターケアが重要です。
部品は巨大なものが多いため、現地に再生工場や生産工場を作り、交換のための部品を供給している会社も多いです。
鉱山開発においては掘りやすい鉱山は枯渇傾向にあるため、効率が悪くても深部を掘る坑内掘りに移行せざるを得なくなっています。
そのため、鉱山機械メーカーは鉱山機械の自動運転、遠隔操作へのニーズへの対応が求められることを知っておきましょう。