BIMは、建物の3次元モデルを作成することで、建物の構造や設備を詳細に検討することができます。
これにより、エネルギー消費量やCO2排出量を削減できる建物を設計することも可能です。
本記事では、環境性能の高い建物を設計するうえで、BIMはどのように貢献しているかをご紹介します。
BIMで環境性能の向上に寄与する
BIMは、環境性能の高い建物の設計にも向いています。
たとえば、意匠設計用BIMソフトには「日影解析機能」が搭載されています。
緯度や月日、時間などを入力することで、建物の内外にどのような影を落とすのかが分かります。
この機能を用いることで窓やひさしの長さなどを計算し、より省エネ性能の高い建物設計も可能です。
CASBEE評価の労力も削減できる
建築環境総合性能評価システム「CASBEE‐新築(簡易版)2010年版」のうち、評価負担が多い建物の外皮性能や自然換気性能などの12項目をBIMモデルで評価できるものです。
この機能により、評価負荷を約半分にすることが可能です。
エネルギー消費量を見える化できる
さらに、BIMソフトに連動させたエネルギー解析ソフトを用いることで、建物の消費エネルギーをより一層細かく計算できます。
たとえば、BIMモデルから毎月の空調負荷や冷暖房に必要な空調エネルギーのグラフや光熱費、CO2排出量などを定量的に計算可能です。
また、建物性能解析クラウドシステムに接続可能なプラグインが用意されたソフトでは、システムを通じてエネルギー解析や昼光解析、冷暖房の負荷計算なども可能です。
解析を繰り返すことで、建物のエネルギーの最適化につながるでしょう。
BIMは建物の環境性能の向上に欠かせない
BIMは、環境性能の高い建物の設計・施工・維持管理を支援する強力なツールです。
BIMを活用することで、地球環境に配慮した建物を実現することができます。
ひさしの設計やエネルギー解析ソフトによる空調深谷光熱費の計算など、さまざまな場面で役立ちます。
今後も普及が予想されているので、興味を持った方はぜひ勉強してみてはいかがでしょうか。