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建設機械が排出するガスの問題点。規制内容や基準値を解説

建設機械は多くのガスを排出しています。
そのため、基準値や規制内容も細かく決められています。

本記事では、建設機械の多くが該当する「オフロード特殊自動車」が排出するガス規制についてご紹介します。

オフロード特殊自動車と関連する法律

オフロード特殊自動車とは、公道を走行しない特殊自動車(特定特殊自動車)で、オフロード走行に特化した車両です。
主に、林業や農業、土木工事などの現場で使用されます。
公道を走らないため、ナンバープレートは付けられていません。

オフロード特殊自動車に関する法律の一つが、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(通称:オフロード法)」です。
オフロード法では、2006年からオフロード特殊自動車に関する排出ガス規制が行われています。
また、一部の公道を走るオフロード特殊自動車は、2003年から規制が実施されています。

排出ガス規制の内容

オフロード法の排出ガス規制は、一酸化炭素(CO)、非メタン炭化水素(NMHC)、粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)、ディーゼル黒煙の物質について規定されています。
排出ガス規制の対象となる特定特殊自動車は、ガソリン、液化石油ガスまたは軽油を燃料とするものとされます。
ディーエンジンはガソリンエンジンと比較して、一酸化酸素や非メタン炭化水素や黒煙は少ないですが、窒素酸化物と粒子状物質を多く排出します。

オフロード法の排出ガス規制は、エンジン出力によって基準値が決まっており、2006年から2011年、2014年に規制が段階的に強化されました。
2014年の規制は「第四次排出ガス規制」とも呼ばれています。

規制適用日以前に制作・輸入された特定特殊自動車は、「基準適合表示等」がなければ、国内で使用が認められません。
この基準適合表示等は、特定特殊自動車メーカーが、オフロード法の手続きを行うことで付与されます。
基準適合表示がされていない特定特殊自動車を使用したい場合、個別に排出ガスの検査を受ける必要があります。
このため、海外メーカーの参入障壁につながっているようです。

出典:環境省・経済産業省・国土交通省「オフロード車の排出ガス規制が始まります
出典:環境省「オフロード法(特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律)の規制適用開始時期について

オフロード特殊自動車の規制について知ろう

オフロード法の排出ガス規制は、特定特殊自動車の排出ガスによる大気汚染の防止を図り、国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することを目的としています。
今後も規制に内容が変化する可能性がありますので、注目しておきましょう。