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電気施工管理職に必要な詳細図の知識④電話設備

電話設備の詳細図とは、電話機、電話回線、電話交換機、電話台などの電話設備の位置や接続を図示した図です。
電話設備の設置工事や保守作業に必要な資料として使用されます。

本記事では設計・施工の実務に必要な詳細図として、「電話設備」の図をご紹介します。

電話架空引込み

架空引込みにするか、地中引込みにするかは、現場の電話回線の施設状況や引込み回線数、引込み位置などを見て決定します。
あらかじめ検討し、NTTなどの電話回線事業者と相談して決定しましょう。
有線放送、ケーブルテレビ、構内の通信用配線が架空線による場合は、通信用避雷装置などの設置も検討します。

光ファイバーケーブルの引込み

一般的に、引込み配管は配管サイズなどを確認します。

光ファイバーケーブル用引込み配管サイズ(参考)

地中引込み 
需要家敷地内 51㎜以上 
厚鋼電線管と光ケーブル 54㎜(呼称50)で600C以下、82㎜(呼称75)で601C以下
光ケーブル1000C、メタルケーブル3000P

架空引込み
需要家敷地内 31㎜以上 
厚鋼電線管と光ケーブル 54㎜(呼称50)で600C以下、82㎜(呼称75)で601C以下
光ケーブル100C、メタルケーブル400P

設置場所は、装置の性能をできるだけ保持できる環境にします。
また、コンセントおよび設置工事(100Ω以下)が必要です。
詳細な施工区分は、第一種電気通信事業者と協議して決定しましょう。

電話用屋内配管

オフィスなどでは、OAフロア(フリーアクセスフロア)が電話用屋内配線方式として多く使用されます。
従来では、フロアダクト方式が用いられることも多くありました。
フロアダクト方式では、端子盤への配管の集中やコンセント用配管との交差のため、床の構造強度を弱める可能性がありました。
そのため、端子盤からの配管は3本以下が目安となります。
詳細は構造設計者と相談して決定しましょう。

配管の太さの選定

  1. 主端子盤~中間端子盤 31㎜以上またはケーブルラック
  2. 中間端子盤~室内端子盤 25㎜以上
  3. 室内端子盤~フロアダクト 25㎜以上またはCD(16)以上
  4. 室内端子盤~電話機アウトレット 19㎜以上またはCD(16)以上

屋内配管のこう長

屋内配管のこう長については、以下を確認します。

  • 配管の区間長は20m以内。ただし、配管が同一水平面上にあり、かつ直線部分だけの場合は25m以内
  • ケーブルを収納する垂直配管の一区画の長さは8m以内
  • 配管の曲げは1箇所あたり90度以内が望ましい
  • 一区画の配管の曲がり箇所は3箇所以内。その曲がり角度の合計は180度以内にする。ただし、屋内線だけを収納する配管の曲がり箇所は5箇所以内にし、その曲がり角度は270度以内にする
  • 曲がり配管の曲率半径は、管内直径の6倍以上。ただし屋内線だけを収納する場合は、JISに適合したノーマルベンドの使用も可

電話設備の詳細図について知ろう

電話設備の詳細図は電話設備の設置工事を行う際、電話設備の配置や接続を検討するために使用されます。
また、電話設備の保守作業を行う際に、電話設備の故障箇所を特定するために用いられることを知っておきましょう。