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ピンの接合(滑節点/回転端)についての理解を深めよう!

ピンは、通常はボルトやピンなどで接合されます。
滑り金具は、部材同士を滑りやすくする金具です。
トラス構造において重要な役割を果たしている部品です。

本記事では、ピン(滑節点/回転端)についてご紹介します。

ピン(滑節点/回転端)とトラス構造

ピンは、部材同士を回転自在に連結する節点です。
通常はボルトやピンなどで接合され、部材に曲げモーメントが発生しないようにする目的で用いられます。
トラス構造は、ピンで連結された三角形の組み合わせで構成される構造です。

そのためトラス構造では、ピンが重要な役割を果たしています。
ピンは部材に曲げモーメントが発生しないようにし、各部材に引張力または圧縮力のみがかかるようにすることで、トラス構造の強度と剛性を向上させます。

ピン接合部の形

トラスのピン接合方法には以下の方法があります。

  • 溶接で接合
  • 鋼板にボルトか溶接で接合
  • 既製品などの球形にねじ込む(ポールジョイント)

いずれも無骨なデザインとなるため、露出させるには工夫が必要とされています。
露出させる場合は、球形かそれに近い形にして部材の先端をねじ込みます。
細部を工夫すれば、ピンをデザインとして見せられる場合もあります。

ラーメン構造でも使われる

ピンはラーメン構造でも用いられています。
ここでは、主な使われ方についてご紹介します。

一方向ラーメン

一方向ラーメン構造とは、柱と梁を接合する接合部が一方向のみが剛接合で、他の方向はピン接合になっている構造です。
ピンは、一方向ラーメン構造において部材同士を回転自在に連結する接合部に用いられます。
工場や倉庫などで使われることが多い構造です。

スリーヒンジラーメン

スリーヒンジラーメンとは、3つのピン接合を有するラーメン構造です。
柱脚、梁中央をピンとし、柱梁接合部を剛接合としています。
しっかりと接合できてその角度を常に維持できるため、一般的な接合方法とされます。
ピンは部材同士を回転自在に連結し、曲げモーメントが発生しないように用いられます。
スリーヒンジラーメンは、強度と剛性に優れた構造ですが、部材の接合部分に応力集中が生じる可能性があるというデメリットがあります。
一方向ラーメンを組む際、部材の断面を小さくするため、スリーヒンジラーメンが使われるケースもあります。

ピンの役割りについて知ろう

ピンの接合はトラス構造だけでなく、さまざまな構造物で用いられています。
ピンの接合について理解を深めることで、構造物の強度と剛性を向上させることができるでしょう。