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下請工事とは!?元請工事との違いや関係について理解しよう

建設業界を知る上で欠かせないのが、「元請」と「下請」との関係です。
何となく意味は分かっていても、構造や仕組みまでは、詳しく分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、下請工事を中心に、概要や元請工事側のメリット、下請工事会社を選定する際の注意点をご紹介します。

下請工事とは

下請工事とは、元請業者となる他の建設業者から、工事の一部を請け負った工事のことです。
官公庁や民間業者などの発注者から、直接発注を受けた建設業者が元請となり、その元請けが、工事の一部を下請負人である建設業者に発注します。
発注者から直接請負った工事のことは、元請工事といいます。

また、下請契約の注文者の建設業者のことを「元請負人」、下請契約の請負人のことは「下請負人」と呼ばれます。

出典:国土交通省「建設業法令尊守ガイドライン(第6版)
出典:四国地方整備局 建政部「建設業法令遵守について

元請工事側のメリット

施工管理職の女性

元請業者が下請工事を発注する理由は、多くのメリットがあるからです。
ここでは、元請工事側のメリットについてご紹介します。

受注の幅が広がる

下請工事を発注することで、元請業者は自社だけで行えない工事も受注可能になります。
自社だけでは納期が難しい工事も、下請工事を何社が発注することによって可能になるでしょう。

たとえば、自社の規模以上の工事や専門性の高い工事を下請けに出せば、受注の幅を広げられます。
そうなれば、仕事の幅が広がるため、売上を伸ばすことができます。
また、下請に発注する仕事は、経費の負担が軽くなります。

発注者から直接契約できる

元請は発注者と直接契約できるため、下請よりも有利な条件を提示できます。
費用や工期、スケジュールなどを発注者と直接交渉できるため、有利な条件で契約しやすいでしょう。
事業実績も元請のものとなるため、自社の宣伝にもなります。

作業効率を上げられる

元請は、自社スケジュールに合わせた工期を設定できるため、作業効率アップにつながります。
工事には、建設機械や資材の発注が必要ですが、自社分を負担するだけ済むので、発注や支払い業務などを効率化できます。
それに伴い、人件費などの経費も削減できるでしょう。

出典:国土交通省「建設業法令尊守ガイドライン(第6版)
出典:四国地方整備局 建政部「建設業法令遵守について

下請工事会社を選定するときの注意点

元請負人が下請会社を選定する際には、金額の設定や安全管理など、いくつか注意しなければならないことがあります。
ここでは、下請会社を選定する際の注意点をご紹介します。

金額設定に注意する

元請負人が下請負人に対して金額設定する場合、無理のない契約ができる業者を選ぶ必要があります。
元請負人が発注する際には、下請負人にも十分な利益が出る金額を設定しましょう。
受注した資材や経費は下請負人の支払いとなるため、金額と支払期日を明確にし、無理のない範囲に設定します。

下請負人が無理だと判断した場合は交渉を行い、お互いが納得できる金額で契約を行いましょう。

労働条件を明確に提示している下請負人を選ぶ

元請負人は、労働条件を明確にしている下請負人を選定することが求められます。
受注した工事の責任は元請負人が負います。
そのため、万が一のことが起こらないように、下請負人の労働条件を確認し、問題のない下請負人を選びましょう。

また、安全書類や作業員名簿などの書類作成を、きちんとスケジュール通りに行っていることも、選定の一つのポイントとなるでしょう。

十分な人員の確保

下請負人が、十分な作業員の人数と、必要な技術者を確保できるか確認しましょう。
建設工事は、工事現場に必ず配置しなくてはいけない資格者や、人員の数が決まっています。
これらがそろわないと、工事を始めることができません。

工事が適切なスケジュールとレベルで行えるように、元請負人は下請負人の人員確保能力について、しっかり確認しておく必要があります。

出典:国土交通省「建設業法令尊守ガイドライン(第6版)
出典:四国地方整備局 建政部「建設業法令遵守について

元請工事側と下請工事側のトラブル回避ポイント

施工管理職の男性2人

元請負人と下請負人の間では、しばしばトラブルが起こることがあります。
トラブルを回避するためには、まず、契約内容を明確にして提示することが大切です。
元請負人は、下請負人に対して、工事内容や工期などの契約内容を、できるだけ具体的に提示することが求められています。
工事内容のみでなく、支払い条件、施工条件、材料費、労災対策費の負担区分なども、具体的に提示します。
これらの条件は、口頭のみでなく、書面による提示が望ましいとされています。

また、元請負人は下請負人に対して、資金繰りへの配慮を行いましょう。
一般的に、下請負人は元請負人よりも経営基盤がぜい弱なため、資金繰りが不安定になることもあります。
そのため、元請負人は下請負人とのコミュニケーションをこまめに行い、経営状況の把握に努める必要があるでしょう。

なお、下請負人から資金繰りに対する相談があった場合、前金払いや出来高払いの早期化などの配慮を行うことが必要とされています。

出典:国土交通省「建設業法令尊守ガイドライン(第6版)
出典:四国地方整備局 建政部「建設業法令遵守について

下請工事に関して理解しておこう

下請工事は、元請負人から請負う工事のことです。
下請工事の発注には、受注の幅が広がったり、作業効率が上がったりなど、元請負人にさまざまなメリットがあります。
ただし、元請負人は工事に対しての責任があるため、適切な下請負人の選定や、トラブル回避のためのポイントを抑えておかなくてはいけません。
そのため、まずは下請工事や、元請負人・下請負人の関係をしっかり理解しておきましょう。

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