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建設業界で注目のSaaSシステム!施工管理職として知っておきたいポイント

SaaSとは、インターネットを利用して使用するソフトウェアの形態を指します。
インターネット上のサーバーを利用するため、低コストで導入でき、データベースとしても活用できます。

本記事では、建設業界でSaaSが注目されている理由、システムの選び方などをご紹介します。

建設業界でSaaSが注目されている理由

SaaSが建設業界で注目されている理由は、以下が挙げられます。

1.低コストで導入できる

SaaSは初期費用が無料かつ月額料金制のソフトが多いため、導入コストが比較的安いのが特長です。
さらに導入後の管理費用もかからないなため、ランニングコストが安くなります。

2.サポートが手厚い

買い切りのパッケージ型のソフトと比べ、インターネットを利用するSaaSは定期的にアップデートが施されます。
アップデートとはソフトの開発会社または販売会社がソフトに施す更新や修正のことで、定期的なアップデートにより、便利な機能が追加されたりソフトにおける不具合が修正されたりします。
また、ソフトの使い方で分からない部分や不具合などがあれば、すぐにメールや電話のサポートが受けられるのも特長です。

3.データベースを一元化できる

SaaSを利用すればデータを一ヵ所に集められるため、データベースを一元化できます。
一元化することでデータ管理が容易になり、社員同士または関連会社同士でデータを共有できるため、業務の効率化や生産性の向上が期待できるでしょう。

4.事務作業による書類の削減および負担が軽減できる

施工管理職の仕事は、工事のスケジュール管理や現場における取りまとめだけではありません。
書類作成や提出、保管などの事務作業もあります。
SaaSを用いれば、これらの事務作業の負担を軽減し膨大な量の書類を削減できます。

負担を軽減できる施工管理職の事務作業とは、具体的には以下などが挙げられます。

  • 朝礼準備(当日の連絡事項や工事に関する資料作成)
  • 施工計画書の作成
  • 原価計算
  • 施工図の作成
  • 写真の整理
  • 打ち合わせ資料の作成

施工管理職の事務作業について下記で詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連記事:施工管理職の事務作業を紹介!必要なスキルとは?

上記で挙げただけでも毎月数百枚単位の書類が発生するでしょう。
しかしSaaSを用いれば、これらの書類を紙ではなく電子データとして保管できます。
電子データで保管することで、書類整理のために出社する必要がなくなり、書類の保管スペースを有効活用できます。

またパソコンで作成した書類をメールやSaaSを使用して社員や工事関係者とやりとりでき、社員もスマートフォンやパソコンからいつでも資料が見られます。

5.DXの推進

昨今ではDXの推進が国を挙げて行われています。
DXとは、デジタルトランスフォーメーションといい、インターネットなどのデジタル技術で業務や生活をよりよくするという考え方です。

業務をよりよくするとは、例えば紙ベースの書類を削減しすべてデータ化することで業務効率を大幅に上げること、またはお客様が工事の進捗や工事の関係書類をいつでも見られるよう書類やパンフレットを電子データのままお渡しするなどが挙げられます。

建設業界は、他の業界に比べてデジタル技術の導入が遅れているため、早急な対応が求められています。
今後は、SaaSのようなデジタル技術を導入した企業が建設業界で増加すると考えられます。
デジタル技術に対応できないままでいると、他社との連携が取りづらくなったり顧客や仕事の獲得が難しくなったりする可能性があります。
そのため、早めにSaaSを含むデジタル技術に慣れておく必要があるでしょう。

SaaSシステムの選び方

建設 SaaS

SaaSにはさまざまな特徴があるため、自社に適したものを導入する必要があります。
ここでは、SaaSの選び方をご紹介します。

導入目的を明確にする

「なぜSaaSを導入するのか」「何を改善したいのか」という導入目的を明確にしましょう。
導入目的を明確にしないと、必要な機能が搭載されていなかったり、求めている効果が得られなかったりする可能性があります。
機能をうまく使いこなせず十分な効果が得られない場合、SaaSの導入費用が無駄になるうえ、月額性のソフトを導入した場合は月額費用が余分にかかってしまいます。
無料体験の利用や資料請求などを行い、自社の導入目的にあったものを選びましょう。

セキュリティ面をチェックする

インターネット上に仕事に関するデータを保存するなら、セキュリティ面も重要です。
不正アクセスによる情報漏洩を防ぐためにも、どんなセキュリティ対策が施されているか確認しましょう。

十分なデータ容量の確保

SaaSは、必要な書類や画像を紙ではなく電子データの状態で、インターネット上に保存したり複数の人とやりとりしたりできます。
しかし誰でも無限に保存できるわけではなく、あらかじめ保存できる量が決まっています。
そのため、どれだけの容量があれば保存したい書類がすべて保存できるのかをあらかじめ把握する必要があるでしょう。

しかし書類は時間が経つにつれて増えていくため、容量が足りなくなったときにいつでも付け足しができるタイプがおすすめです。
必要な容量を見積もるのが難しい場合は、SaaSを開発または販売している企業に問い合わせて相談しましょう。

サポート体制が整っている

サポート体制がどの程度整っているか確認しましょう。
疑問点があった場合にすぐに対応してくれるか、アップデートは定期的に行われているか、などをチェックしましょう。

無料体験できるSaaSシステムを選ぶ

SaaSの導入または導入後には大きなコストがかかります。
しかし自社にとって便利な機能が搭載され、業務効率の向上につながるなら導入すべきでしょう。システムをすぐに購入し導入する前に、業務効率の向上につながりそうか、またはシステムが使いやすいかどうかを必ず確かめることが大切です。
確かめるには実際に使ってみるのが一番なので、実際に導入し試用期間を設けてくれるSaaSを選びましょう。

SaaSは施工管理の業務効率化を支えるシステム

SaaSを活用できれば、社内の情報を一元管理できるようになります。
関係者なら誰でも必要な情報にアクセスできるため、業務の効率化や生産性の向上が期待できるでしょう。
建設業界に特化したSaasのソフトはほとんどが海外製品で、日本語に対応している製品はまだ少ないです。
しかし建設業界に対する需要は高く、かつデジタル化が遅れているため、今後は国産の建設業界向けSaaSが少しずつ増えていくでしょう。
そのなかから、自社の目的にあったSaaSを選ぶことが大切です。