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世界を代表する「キャタピラー」と「コマツ」の特徴を解説

世界を代表する2大建設機械メーカーに「キャタピラー」と「コマツ」があります。
どちらも、世界中で多くのシェアを獲得しています。

本記事では、「キャタピラー」と「コマツ」の建設機械メーカーの事業戦略と技術についてご紹介します。

キャタピラー(米国)の事業戦略と技術

キャタピラー(米国)は、300を超える製品ラインナップを誇る、世界首位の建設機械メーカーです。
300万台を超えるキャタピラーブランド製品が、世界で活躍しています。
キャタピラーは、1925年にカリフォルニア州のホルトマニュファクチャリングとC・L・ベスト・ガス・トラクションの合併によって始まりました。
ホルトマニュファクチャリングは、終戦によって軍用トラクターの販売が減り、財政難になっていました。

また、合併後に農業恐慌が起こったことから、建設機械に事業の軸足を移します。
1931年に世界初の建設機械用ディーゼル・エンジンの自社開発に成功し、現在のブルドーザーである「ディーゼル60トラクター」を販売します。
また、2010年には、世界で初めてディーゼル・エンジンで発電して動くブルドーザーを販売しました。

経営戦略

キャタピラーは、建設機械や鉱山機械のみならず、ディーゼル・天然ガスエンジンや産業用ガスタービンの生産・販売も行っています。
経営戦略として、アフターセールスサービスに力を入れ、2016年の140億ドルから2016年に280億ドルに倍増させることを目標としています。
また2030年には、ディーゼル燃料の85%を天然ガスなどに置き換える予定です。
パワーと操作性に優れた機械が多く、自動稼働と遠隔操作技術で業界のトップとなっている企業です。

コマツ(日本)の事業戦略と技術

コマツは世界に81の生産拠点を持っており、世界144ヶ国205社の代理店網で需要地の99%をカバーしている世界2位の建設機械メーカーです。
コマツは1921年に石川県小松市で、竹内工業の小松鉄工所が分離独立して始まりました。
1931年の満州事変をきっかけに業績が回復し、同年に国産第1号の農耕用トラクター「T25」を完成させます。
1963年には「D50A-11」を開発し、国産ブルドーザーの地位を向上させます。
それまで、国産ブルドーザーは耐用時間が短いとされていましたが、「D50A-11」は耐用時間を3,000時間から5,000時間に延ばすことに成功しました。

油圧ショベルやダンプトラックの分野では、欧米メーカーをキャッチアップして独自技術の開発を行っています。
そして、競合がすぐに追いつけないような特徴を持った「ダントツ商品」を目指しています。

経営戦略

コマツは経営戦略として、建設・鉱山機械の自動化・高度化・電動化、バリューチェーンの強化などを掲げています。
また、スマートコンストラクションでは、グローバル展開も目標にしています。
自前主義を脱却しようと、多業種との協業でDXオープンプラットフォームである「Landolog」を開発し、既存建機にICT機能を後付け可能な通信端末の「レトロフィットキット」を販売しました。
作り手が良いと思うものを作る「プロダクトアウト」思考を掲げており、業界をリードしています。

世界を代表する建設機械メーカーを知ろう

キャタピラーもコマツも、世界を代表する建設機械メーカーとして世界中で活躍しています。
それぞれ経営戦略は異なりますが、いずれも業界をリードするような商品を作り続けています。
建設機械メーカーで働く方は、2大建設メーカーの特徴については知っておきましょう。