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ゼネコンへの就職志望者が知っておきたいポイント。仕事内容や年収事情を解説

ゼネコンは、国や地方公共団体などから大規模な工事を請け負います。
携わる工事の規模が大きいため、責任感とやりがいを感じやすいでしょう。

本記事では、ゼネコンの概要や仕事内容、就職のためのポイント、年収事情などをご紹介します。

ゼネコンとは

ゼネコン(general contractor)は、大規模な建築・土木関連の工事を幅広く行う企業を指します。
以下は、ゼネコンが請け負う大規模な工事の一例です。

  • 道路、トンネル、ダムなどのインフラ工事
  • 学校、市役所などの公益施設工事
  • ホテル、大型商業施設などの施設工事

工事全体を管理するほか、下請業者をまとめる役割も担っています。
また同じゼネコンでも、企業規模によってランク分けがされています。
特に、売上が1兆円を超える企業は「スーパーゼネコン」と呼ばれており、現在日本では5社が該当します。

ゼネコンの魅力

ゼネコンの魅力の1つが、「経済的・社会的影響力が大きい」ことです。

経済的影響力という意味では、全業界の中でも建設業界は売上が高い傾向にあり、ゼネコンはその中でも特に売上が高い企業を指します。
そのため、経済全体に与える影響力は絶大です。

また、ゼネコンが請け負うインフラ工事や公益施設工事などは、人々の生活に直結するものが多いため、社会的な影響力も大きいといえます。

【関連記事:「ゼネコン」と「ハウスメーカー」の違い。施工管理職の仕事内容を徹底比較

ゼネコンで働く施工管理職の仕事内容

施工管理 ゼネコン

ゼネコンの種類

ゼネコンの中にも種類があり、年間の売上額または建設会社における売上高ランキングの順位によりランクが異なります。

スーパーゼネコン
建設企業における売上高上位5位まで、または年間の売上高が1兆円を超える企業のことです。今のところ日本国内では5社のみ該当します。
「大林組・鹿島建設・清水建設・大成建設・竹中工務店」

大手ゼネコン
準大手ゼネコンという呼び方をする場合もありますが、基本的には年間の売上高が3,000億円以上の建設企業を指します。
例:「長谷工コーポレーション・戸田建設・東急建設」など

ゼネコンの主な部門と仕事内容

ゼネコンは、大きな建造物や公共事業に携わることが多いため、プロジェクトへ参加する人数が数百人を超えることも珍しくありません。
そのため、ゼネコンには大きく分けて5つの部門があり、それぞれ工事やプロジェクトを進めるうえで大切な役割を分担しています。

ゼネコンで働く営業の仕事内容

営業の仕事は、国や地方または顧客から案件を取ってくることです。
ドラマやニュースなどで「入札」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
入札とは、工事の発注者に対し複数のゼネコン会社が工事費用の見積額を提示し合います。その見積額を比較し、工事を任せるゼネコン会社を決める形式のことを指します。
どれだけ費用を抑え、かつ高い品質を保証できるかがポイントです。

ゼネコンで働く設計者の仕事内容

ゼネコンには設計部が在籍しており、発注者と打ち合わせを重ねながら建造物の設計を行います。
設計をするときは紙に図面を描いて設計する場合もあれば、「CAD」と呼ばれる、パソコン上で平面設計や立体設計ができるソフトを使用しながら設計する場合もあります。
案件によってはデザイン性や利便性を確かめるために3Dプリンターで模型を出力し、試作品を作る場合もあります。

設計は主に以下について行われます。

  • 意匠:建造物の利便性やコンセプトを追求したデザインのこと
  • 構造:災害に強い建造物を作るために考える、骨組みや建て方のこと
  • 設備:建造物内に取り付ける空調設備や配線、上下水道などのこと

ゼネコンで働く施工管理職の仕事内容

ゼネコンの施工管理職としての仕事は、ゼネコン以外の施工管理職と基本的には変わりません。
「工程管理・品質管理・原価管理・安全管理」の4大管理を主に行います。
工事の品質を保ちつつ、作業員の安全を確保し、会社に利益をもたらすことが求められます。

ただし、ゼネコンの施工管理は「工事の全体的な統括」も仕事内容に含まれるため、ここが他の建設企業とは異なる点といえます。
ゼネコンでは、下請業者に工期の一部を発注したり、ゼネコン数社で共同企業体を立ち上げて大規模工事を行ったりします。
そのため、下請業者に対してもゼネコン側がチェックを行い、問題なく工事が進んでいるか確認します。
さらに、下請業者の得意分野や工程を把握し、適材適所に振り分ける仕事もあります。

さまざまな下請業者が集まる現場を1つにまとめる必要があるため、ゼネコンの施工管理者には高いコミュニケーション能力が求められます。
ちなみに、ゼネコン以外の建設企業は、下請を行わずに自社のみの作業で完結する工事を請け負うことが多いです。

大規模工事の管理技術者や専任技術者を目指すのであれば、1級建築施工管理技士などの国家資格が必要です。
資格取得には実務経験が必要なため時間がかかりますが、取得すれば大規模な現場の責任者として働くことができます。
資格取得によって年収アップも期待できますので、まずは2級からの取得を目指しましょう。

ゼネコンで働く研究員の仕事内容

ゼネコンには、自社独自の技術を進化させ他社との差別化を図るための研究部門があります。
具体的には地震に強い建造物の構造や、新しい建築素材の開発、AIシステムの開発などが行われています。
現状の課題点や改善策を見出すために、現場で働く社員やお客様から話を聞くこともあります。

ゼネコンで働くエンジニアリングの仕事内容

ゼネコンが携わる案件の中には、発電所やプラント施設、空港や研究所など非常に高度な専門的知識を要する建造物があります。
これらの建造物を建てるには、建築に関する知識に加えてこれらの専門知識を兼ね備えた人の助けが必要です。
エンジニアリングの仕事は、IoTやAIなどの先端技術および専門的知識を用いて建造物の設計や工事を行うことです。

ゼネコンで働く事務の仕事

施工管理職としての仕事は、現場だけでなく事務の仕事もあります。
事務仕事の内容は、契約書類や発注書類の作成、資材の発注、工事のスケジュール管理などです。
悪天候などで工期に遅れが出た場合は、スケジュールを組み直して、工期内に納められるように調整します。

また大手のゼネコンなどでは「現場事務員」を雇用しているケースもあります。
現場事務員は、現場で発生する事務作業を請け負う専門のスタッフです。
契約書類や安全書類作成、請求書処理、備品管理、電話対応、来客対応などの業務を行うため、施工管理職は現場での仕事に集中できます。

このように、現場事務員としてゼネコンで働く選択肢もあります。
また、CADと事務を兼務した仕事であれば、未経験の方でもCADの実務経験が積める機会となるでしょう。

ゼネコンへの就職と志望動機

ゼネコンは、どのような人材を求めているのでしょうか。
多くの企業では大卒以上の学歴を条件としており、一部の企業では学部や学科が指定されている場合もあります。
また新卒の場合、資格の有無はあまり重要視されません。
まずは、自分が働きたい企業についての情報を集めることが大切です。

志望動機をしっかり伝えよう

まずは、志望動機をしっかり伝えることが大切です。
「そこのゼネコンで働きたいと思った理由」を、具体的に言語化できることが重要です。
そのためには、企業研究がおすすめです。
志望しているゼネコンが得意とする分野や、過去に行った仕事をチェックすることで、企業の方向性が見えてきます。

志望動機は企業の特性に合わせる

ありきたりな志望動機では、ゼネコンの内定をとることは難しいです。
他のゼネコン志望者との差別化のためにも、志望しているゼネコンの特性を理解しておきましょう。

たとえば、都市開発事業や再開発事業に力を入れているゼネコンである場合、「その分野に強い関心があり、ノウハウを持っている御社に魅力を感じた」など、具体的に伝えることが重要です。
志望動機に具体性が増すことで、面接官の印象に残りやすくなります。

また、自身の強みも工夫してアピールすることを心掛けましょう。
新卒であれば、「土木を専攻しているので社会基盤に関わる工事に携わりたい」など、自身が勉強してきたことと組み合わせれば、印象的な志望動機になります。

ゼネコンの年収事情

ゼネコン全体の平均年収は、約660万円とされています。
スーパーゼネコンや大手ゼネコンと呼ばれている企業は750~800万円ほどで、スキルや経験次第では、1,000万円を超えている方も少なくありません。
中堅や小規模のゼネコンでは、600~750万円が多い傾向にあります。

企業規模によって差はありますが、基本的にはゼネコンは建設業界全体から見て年収が高いといえるでしょう。

【関連記事:施工管理職の年収を工事別・年齢別などから徹底比較!

ゼネコンで働く女性の声

ゼネコン 女性

一昔前は建設業界といえば男性の職場というイメージがありましたが、近年は女性社員も増えています。
特に施工管理職では時短勤務で働ける企業もあるため、女性に人気があります。
ここでは、ゼネコンの施工管理職として実際に働く女性の声の一部をご紹介します。

1.女性で得をしたと感じる場面
「女性の働き手が増えた昨今でも、男女のジェンダー差を感じることはあります。
 女性担当だと検査が厳しいこともありますが、逆に現場を綺麗にしてくれるなど気
 を遣ってくれることが多いです。」

2.既婚女性と未婚女性の比率
「既婚女性が増えていると感じます。
 20代で結婚後、そのまま働き続ける女性が増えたイメージです。」

3.育児休暇は取れる?
「大手ゼネコンでは、福利厚生も整っているため育児休暇は取りやすいです。
 1年ぐらいの育休期間の方が多い印象ですが、子供が保育園に入るタイミングで
 復帰する女性も少なくありません。」

建設業界における女性の管理職比率

女性に対し、活躍の場を積極的に設ける動きは建設業界全体に広がっています。
「日刊建設通信新聞社」が、ゼネコン・建築設計事務所・建設コンサルタント・道路舗装会社・設備工事会社・メーカー企業あわせて132社を対象に人事調査を行ったところ、女性の管理職比率は2022年1月時点で平均3.2%でした。

政府が掲げる「第5次男女共同参画基本計画」では、管理職に位置する女性の割合を30%以上に増やす目標が記載されています。
その影響もあり、今後も少しずつ女性にとって働きやすい職場の環境づくりが進むでしょう。

志望するゼネコンの企業情報を集めておこう

ゼネコンは、建設業界のまとめ役としての役割が非常に大きいです。
そのため、ゼネコンの施工管理職は、自社だけでなく下請業者のことまで考える必要があります。

またゼネコンには営業や研究職やエンジニアリングなど、自社独自の技術を生み出し他社との差別化を図るための仕組みが整っています。
大手になるほど施工管理として携わる案件の種類が多く、常に新しい分野への挑戦ができます。

そして、ゼネコンの施工管理職への就職を志望する際には、ゼネコン全体の役割、ゼネコン以外の施工管理職との違いを理解したうえで、志望しているゼネコンの企業情報を集めることがポイントとなります。
企業の特徴を把握し、志望動機をはっきりと伝えられるようにしておきましょう。

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