Menu

土木施工管理はきつい?転職前に把握しておきたいポイント

土木施工管理職は、道路やトンネル、橋などの工事を現場責任者として管理する仕事です。
本記事では、転職前に知っておきたい土木施工管理職の1日の流れや年収、土木施工管理のきついことなどをご紹介します。

土木施工管理職の1日の流れ

ここでは、土木施工管理職の一般的な1日の流れの一例をご紹介します。

出勤・朝礼(8:00頃)
8:00頃に現場に赴き、ラジオ体操やその日の作業内容の確認などを含めた朝礼を行います。

昼休憩(12:00頃)
昼休憩は一般的に1時間ほどです。

資材の注文(13:00頃)
資材の注文や測量などの作業が必要であれば行います。

現場の終了確認(17:00頃)
作業員が作業を終えて帰宅したのを確認したあと、現場の養生などをも確認します。

書類整理(18:00頃)
安全書類や発注書などの書類整理を行います。

退社(19:00頃)
現場の確認や準備を終えたら退社します。

土木施工管理技士の年収

ここでは、土木施工管理技士の年収相場をご紹介します。

1級土木施工管理技士

1級土木施工管理技士の年収は、650万円前後が中央値となります。
会社の規模によっては、1000万円前後の年収の方もいるようです。
1級土木施工管理技士は、担当する工事の規模や種類などに制限がないため、2級よりも高くなる傾向にあります。

2級土木施工管理技士

2級土木施工管理技士の年収は、400万円前後が中央値となります。
1級土木施工管理技士との大きな違いが、2級資格保有者は管理できる現場規模が「請負金額4,000万円まで」という制限があることです。
この制限により、大規模な道路工事やトンネル工事現場などは担当できないため、収入に違いがでてきます。

土木施工管理職のきついこと

土木施工管理

ここでは、実際に土木施工管理経験者が「きつい」と感じることを紹介していきます。

扱うデータの量が膨大
「現場の規模が大きくなるほど扱うデータ量が膨大になるため、
 写真整理などを中心に大変に感じる。」

ストレスに感じることも多い
「毎日違うことが経験できるがその分労働環境としてはきつめ。
 管理者としての責任を感じることも多い。」

もちろんきついだけでなく、良い面もあります。
まず土木施工管理は、施工管理職のなかでも現場の数が多いので、キャリアアップでの転職がしやすいという点があります。
また担当する現場は、道路、トンネル、橋などの公共の場所が多く、場合によっては日頃から自分が利用している場所の施工を担当することもあるようです。
多くの人が利用する公共の場所の施工管理を担当できることは、誰かの役に立っている実感を感じやすいでしょう。

土木施工管理技士となるには

土木施工管理技士は国家資格です。取得するためには、国土交通省大臣指定機関が実施する1級、もしくは2級の「1級・2級土木施工管理技術検定」に合格する必要があります。
それぞれの特徴についてまとめたので確認してください。

2級土木施工管理技士検定

取得することで一般建設業許可を受けている建設事業者の営業所の「専任技術者」もしくは工事現場の「主任技術者」になることができます。
マークシート方式の筆記試験「第一検定」と記述式の「第二次検定」があり、それぞれ受験資格が異なります。
■第一次検定の受験資格
・受験年度中における年齢が満17歳以上の方
■第一次・第二次検を同時受験するための資格

学歴 実務経験年数
指定学科卒業後 指定学科以外卒業後
大学
専門学校「高度専門士」
1年以上 1年6カ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」
2年以上 3年以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(「高度専門士」「専門士」は除外)
3年以上 4年6カ月以上
その他 8年以上

※出典:一般社団法人全国建設研修センター「2級土木施工管理技術検定

2級土木施工管理技士検定の受験資格における「実務経験」とは、「受注者として施工を指揮・監督した経験」、「発注者側においける現場監督技術者」、「設計者などによる工事管理経験」の3つのうちのいずれかとなります。

1級土木施工管理技士検定

1級土木施工管理技士も、2級土木施工管理技士と同じく第一次検定と第二次検定に合格しなければなりません。受験資格は2級合格者が主ですが、規定されている「学歴+実務経験」を満たせば受験可能です。
第一次検定は全65問を解答し、39問以上正解することが合格基準となっています。国土交通省によると2021年8月19日に全国13地区(38会場)で実施された試験では、37,726人が受験し22,851人が合格しており、合格率は60.6%となっています。

■第一次検定の出題科目

  • 土木一般(15問中、12問選択)
  • 専門土木(34問中、10問選択)
  • 法規(12問中、8問選択)
  • 共通工学(4~5問中、全問解答)
  • 施工管理(30~31問中、全問解答)

同年4月に施行された改正建設業法により、2021年8月19日以降に第一次検定の合格者は「技士補」の称号が付与されます。これにより「監理技術者補佐」として、従来よりも早く、より責任の大きな立場で職務を行えるようになります。
※出典:国土交通省「令和3年度1級土木施工管理技術検定「第二次検定」の合格者の発表

第二次検定の合格率は36.6%と第一次検定よりも低くなっています。受験資格は第一次検定の合格者のほか、「2級合格+実務経験」など複数の区分も設けられています。
第二次検定の出題科目は「施工管理法」です。土質試験や土木材料の強度試験の正確さやそれを用いた工事の強度を得るといった高度な応用能力が問われます。出題範囲が非常に広く、難易度が高いため合格に数年かかる人も珍しくありません。

土木施工管理職は将来性のある仕事

土木施工管理職への転職前に、知っておきたいポイントを紹介していきました。
好条件で働きたい方は、土木施工管理職の資格取得を視野に入れておきましょう。

また土木施工管理は、道路やトンネル、橋の工事現場が基本となりますので、このような場所に興味関心がある方はやりがいを感じやすいでしょう。