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デリックとクレーンの違いとは!?クレーン・デリック運転士についても解説

クレーンとデリックは、どちらも重いものを運ぶ際に使われる機械です。
しかしクレーンという名前に聞き覚えはあっても、デリックはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
どちらも運転するには資格が必要なため、違いや分類について知っておきましょう。
本記事では、クレーンとデリックの違いやデリックの種類、必要な免許などをご紹介します。

クレーンとデリックの違い

デリックとは、荷物を持ち上げる際に動力を必要とする機械です。
ブームとワイヤーロープを操作する原動機が別々に設置されているのが特徴で、原動機によってワイヤーを操作することが可能です。
軸部分からブームまでワイヤーを使い、荷物を持ち上げるためにブームを操ります。
そのため、ウインチで操作を行いながら荷物を持ち上げることが可能です。
一方、クレーンは油圧シリンダーやワイヤーなどを用いて荷物を持ち上げます。
クレーンは油圧シリンダーやワイヤーを利用する、デリックはワイヤーをウインチで操作するなど荷物の持ち上げ方や構造が異なっているのが大きな違いです。

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デリックの種類

デリックは、大きく以下の5種類に分けられます。

ガイデリック

直立したマストと根本部分のピンに結合されたブームにより構成されているタイプです。
マスト上部に6本以上のガイロープが張られ、端をアンカーで固定します。
操作する際には本体から離れた場所に設置されたウインチによって行います。
360度旋回が可能で、機械の組み立てや材料置き場などで使われます。

ジンポールデリック

マスト、ウインチ、ガイロープなどから構成されるタイプです。
巻き上げのみが可能で、水平に動くことはできません。
機械の据え付けや組み立てなどに使用されます。

スチフレッグデリック

1本のマストの先端部分に2本のステーという脚が付けられたタイプです。
マスト部分にマストよりも長いブームが付けられています。
巻き上げ、旋回、起伏などの操作ができ、240度まで動かせます。
重いものを吊り上げる際に使用されます。

鳥居型デリック

マスト2本と上部の横はりによって構成されるタイプです。
本体はガイロープによって固定されており、吊り具を組み合わせることで荷物の巻き上げや巻き下げが可能です。
特殊な重量物を持ち上げる時などに使われます。

その他のデリック

その他にも、タワーデリック、ブレストデリック、二又デリックなどがあります。

クレーン・デリックが運転できる免許の種類

デリッククレーン

クレーンとデリックは、どちらも運転する際に免許が必要です。
どちらも運転したい場合は、平成18年にクレーン免許とデリック免許が統合された「クレーン・デリック運転士免許」の取得がおすすめです。
クレーン・デリック運転士免許には、主に以下の4つの種類があります。

クレーン・デリック運転士免許(限定なし)

吊り上げ荷重が5t以上のクレーンとデリックを運転できます。

クレーン・デリック運転士免許 (クレーン限定)

吊り上げ荷重が5t以上のクレーンを運転できます。
クレーン限定なので、デリックは操作できません。
学科試験合格後、自身の住所地にある都道府県労働局に免許申請を行って取得します。

クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定)

吊り上げ荷重が5t以上の床上運転式クレーンが運転可能です。
学科試験合格後、実技研修を修了させることで取得できます。

クレーンとデリックをどちらも操作したい場合は、「限定なし」の免許を取る必要があります。

クレーンとデリックの違いについて知っておこう

クレーンとデリックは構造に違いがあり、荷物の持ち上げ方などが異なります。
クレーンは油圧シリンダーやワイヤーなどを用いてブームを操るのに対し、デリックはワイヤーをウインチで操作します。
どちらも運転するには免許が必要なため、興味のある方は取得を目指してみてはいかがでしょうか。