バッチャープラントは、コンクリートプラントとも呼ばれています。
特に大量にコンクリートを必要とする工事で用いられています。
ではバッチャープラントには、どんなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、バッチャープラントの概要や使用事例、メリットなどをご紹介します。
バッチャープラントとは
バッチャープラントとは、コンクリートを製造する大型な施設のことです。
骨材、セメント、水、混和剤などの供給装置が取り付けられており、
それらを混ぜ合わせることでコンクリートを製造します。
所定量を正確かつすばやく計量してミキサーに入れるため、
短時間で大量のコンクリートを製造することができます。
主にダムやトンネル工事など、大量にコンクリートを使用する大規模工事で活躍しています。
バッチャープラントにはバッチ方式と連続方式があり、
日本では主にバッチ方式のことをバッチャープラントと呼んでいます。
バッチ方式は、コンクリート材料の計量、混合、排出を1回ごとに区切る方式です。
コンクリートの種類に合わせた切り替えや、混錬の時間や用量の管理などを正確に行うことができます。
バッチャープラントの事例
ここでは、バッチャープラントの事例をご紹介します。
事例1:ダム工事
コンクリートダムの施工現場では、大量のコンクリートが必要となります。
バッチャープラントで製造したコンクリートは、運搬台車でバケットに積み込みます。
そこでケーブルクレーンによって所定の位置までバケットを移動させ、打設を行います。
事例2:トンネル工事
山岳トンネルの支保部材には、吹き付けコンクリートが用いられることが多いです。
吹き付けコンクリートの強度発現は、コンクリートの温度に影響されるとしています。
そのため、外気温に左右されないコンクリートを製造する必要があります。
バッチャープラントは、自動温度制御機能が付いているものもあるため
外気温が氷点下になるような場所でも、安定した温度でコンクリートの製造が可能です。
バッチャープラントのメリット
バッチャープラントには、主に以下のようなメリットがあるとされています。
メリット1:正確ですばやい軽量
バッチャープラントは、すべてコンピューター制御されているため、正確ですばやい計量が可能です。
コンクリートの材料となる、セメント、水、骨材、混和剤を、計量装置で正確に計量し
スピーディーにミキサーに送れるため、現場の作業効率を高められます。
メリット2:大量製造が可能
バッチャープラントは一度に大量のコンクリートを製造できます。
さらに、コンピューター制御された計量装置で材料を正確に計量できるため
均質なコンクリートを大量に製造できるのもメリットです。
そのため、ダム工事やトンネル工事などの大規模工事で重宝されています。
メリット3:コンクリートを輸送する必要がない
バッチャープラントは現場に設置して使用するため、コンクリートを輸送する必要がありません。
そのため、製造したコンクリートをすぐに打設できます。
通常の工事の場合、コンクリートミキサー車を使い、コンクリートを外から輸送します。
しかし、コンクリートミキサー車は一度に大量のコンクリートを運べるわけではないため
大規模工事ではかえってコストが嵩んでしまいます。
そのため、現場に設置して安定してコンクリートを製造できるバッチャープラントの方が
最終的にコストを抑えることができるのです。
バッチャープラントのメリットを理解しよう
バッチャープラントは、コンクリートを大量に製造できる設備のことです。
主に大量にコンクリートを必要とする大規模工事で活躍し、作業効率アップに貢献しています。
ぜひバッチャープラントの特徴やメリットを理解し、現場で知識を活かしてみてはいかがでしょうか。