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ハプティクス技術が活用される場面とは!?左官業務を例に解説

現在では、数多くのDX技術が建設現場で活用されています。
「ハプティクス」もその1つです。

本記事では、ハプティクスの特徴、左官業務での活用例について解説します。

ハプティクスとは

ハプティクスとは、人が触れている部分を振動させたり、触れている状態を変化させたりすることで、
対象物を実際に触れているような感触をもたらす技術のことです。
触覚技術とも呼ばれており、主に以下に使用されています。

  • 各種のコントローラー
  • スマートフォン
  • タッチパネル
  • ゲーム機

またリアルハプティクスとは、現実の物体や周辺環境との接触情報を力の感覚と触る感覚を複合させた「力触覚」にて再現し、双方向で伝達する技術です。
ハプティクス技術では、モノに触れた感覚だけでなく、
モノに触れた際に感じる硬さ・柔らかさ・弾力などの力触感を伝達できます。
例えば、ゴムや風船に触れた際に感じる弾力性なども伝達可能です。

現在までに、ハプティクス技術は遠隔作業による油圧駆動の建設重機の操作や左官作業などにも活用されています。

空中ハプティクス

空中ハプティクスとは、人がモノに触れることなく皮膚への刺激によって触感を再現する技術です。
皮膚刺激に用いられているのは空中の1点に集められた超音波で、
超音波の周波数・力のあて方の組み合わせにより多様な触感を再現できます。

つまり、皮膚に超音波をあてて空中でモノに触れているような脳内錯覚をおこさせる、
非接触で触覚を刺激できる技術です。
例えば、実際には何もない空中でスイッチを押したり、
コントローラーを操作したりする触感を作り出します。
現在は、車載器やゲーム向けの空中ハプティクス技術の開発も活発です。

左官業務での活用例

株式会社大林組などが共同開発した「建設技能作業再現システム」では、
リアルハプティクス技術等を用いて遠隔操作による左官業務が可能です。

実際の左官作業では、遠隔地にいるハンドル持った人間が操作を行うと、
現地で動作するロボットが装着したコテをリアルタイムで動かします。
ロボットが装着したコテの力具合やコテの角度も、人間のハンドル操作の力触感を再現したものです。
また、遠隔地にいる人間はロボットが現地で塗る壁の様子を視覚で確認しつつ、
ロボットのコテの力触感も伝達されながら作業できます。

建設現場でも活用されるハプティクス技術を知ろう

DX技術の1つ「ハプティクス」について紹介してきました。
ハプティクス技術では、モノを実際に触っているような触覚を伝達できます。
左官作業の遠隔操作にも活用されているリアルハプティクス技術は、
モノなどに触れた力触感を双方向に伝達可能です。
空中ハプティクス技術では、超音波を用いて非接触で触覚を刺激できます。