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JW-CADの特徴を紹介!使い方を学んで理想の図面を作成しよう

JW-CADは、施工管理職として覚えておきたいCADソフトの1つです。
特に建築分野に強い特徴があるので、建築系の施工管理に携わる方は基本的な使い方は覚えておきましょう。
本記事では、JW-CADの概要や基本的な使い方、その他の使い方などをご紹介します。

JW-CADとは

JW-CADは、無料でダウンロードできる汎用CADソフトです。
建設業界の中でも建築分野に適正があり、日本でも多く普及しています。

同じ汎用CADソフトにAutoCADがありますが、大きな違いは「専門性」です。
AutoCADは建築分野だけでなく、建設業の幅広い分野に利用されます。分野ごとに特化したツールがリリースされており、多くの専門分野に対応しているのが特徴です。
実際AutoCADでも適切なソフトやツールをダウンロードすれば、建築士用のCADとして利用できるかもしれません。
ただ、これを実行するには、建築系でAutoCADを使用するために「どのような機能が必要なのか」、「現時点で何の機能が足りていないか」といった点を理解する必要があります。
つまり、AutoCADを建築分野で使用するには、CADと建築系の設計両方に精通しなければならず、初心者には難易度が高くなります。

一方、JW-CADは開発に建築士が関わっていることから、建築設計の分野でよく使われる図面設計や作図に関する機能がデフォルトで搭載されています。
このように無料でダウンロードでき、なおかつ設計に必要な機能が最初から組み込まれたJW-CADは、建築分野におけるCADソフトとして幅広く使用され、初心者にも適しています。

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JW-CADの使い方(基本)

施工管理職の男女

まずは基本的な使い方を覚えて、JW-CADに慣れていきましょう。

図面枠の設定

図面を書く前に、まずは図面枠の設定を行います。
図面枠を設定しておくとさまざまな機能が使用できるため、作業効率アップにつながります。
右ツールバーの「印刷」→「プリンター設定画面」→「OK」をクリックします。
画面に印刷範囲を表す枠が出るので、範囲を指定しましょう。

線の使い方

図面枠が完成したら、線を描いて図面を作成します。

直線と曲線の描き方
直線を描く際は、左ツールバーの「/」タブをクリックしましょう。
直線の始点にしたい場所でマウスを左クリックし、マウスを終点に動かします。
終点で左クリックすれば直線を描けます。

曲線を描く際は、ツールバーの「曲線」コマンドを選択します。
曲線は短い直線をつなげて作図します。
コントロールバーで「分割数」を増やせば、直線の長さを短くできるため、より滑らかな曲線を描けます。

線の太さを変更する方法
JW-CADは、画面上で線の太さが分かりにくいことがあるため、色で太さを示します。
線の太さに対応した色は「線色」と呼ばれます。
線の太さは、画面左側にある「線属性」のバーから指定します。
また、「設定メニュー」からコマンドを出すことも可能です。
初期設定状態では、8種類の線の太さを指定できます。

線は用途ごとに太さを変えることで、その線が何を表しているのかが分かりやすくなります。
図面ごとに線の使い分けが異なると混乱しますので、ある程度のルールが設けられています。
たとえば、外形線を表す場合は太い実線、寸法線は細い実線、というように使い分けます。

文字色を変更する方法
文字色を変更する場合は、画面左側にあるツールバー「文字」から行います。
バーをクリックするとコントロールバーになるので、書き込み文字種ボタンをクリックします。
そして「書き込み文字種変更」ダイアログから、好きなサイズと色の文字種を選びましょう。

線を伸縮させる方法
線の伸縮は伸縮コマンドから行います。
ツールバーの「編集」から「伸縮」を選択します。
クリックすると、線を伸ばしたり短くしたりという操作がマウスで簡単に行えます。

JW-CADの使い方(その他)

ここでは、覚えておくと便利なJW-CADの機能についてご紹介します。

図面の印刷方法

ツールバーの「印刷」タブをクリックすると、印刷範囲を表す仮線が表示されます。
仮線を90℃回転させて、図面方向に合わせます。
印刷する範囲を指定したら、コントロールバーの「印刷」をクリックします。

レイヤーの設定方法

レイヤー設定は、レイヤーダイアログから行います。
「メニューバー」→「ステータスバー」→「レイヤーコマンド」の順にクリックして設定を行います。

縮尺の変更方法

縮尺は画面右下の「縮尺ボタン」から行います。
初期設定では「1:1」になっており、用紙サイズと縮尺設定を行うことで変更できます。
ステータスバーの用紙サイズボタンをクリックし、サイズを選択します。
その後、ステータスバーの縮尺ボタンから「縮尺・読み取り設定」ダイアログを開き、縮尺の分母を変更しましょう。

回転させる方法

回転させるには、「移動」コマンドを使用します。
画面左側にある「中心線」コマンドを使い、図形に中心線を引きます。
その後、移動コマンドで範囲指定を行い、「回転角」で角度を指定しましょう。
角度を入力して回転したら、右クリックで確定です。

拡大・縮小させる方法

図面の縮尺を変更するには、マウスかキーボードを使います。
マウスの場合は「基本設定」→「一般2」を選択します。
右下にマウスホールが表示されるので、「+」または「-」のいずれかにチェックを入れましょう。
この設定を行えば、マウスホイールを回すだけで拡大・縮小が可能になります。

キーボードの場合もまず「基本設定」→「一般2」を選択します。
「矢印キーで~全体表示する」の項目にチェックを入れましょう。
pgupキーで拡大、pgdnキーで縮小となります。

画面移動させる方法

画面移動は、マウスとキーボードを使う方法があります。
簡単なのは、マウスホイールを使った方法です。
ホイールを上下にまわすと画面が縮小・拡大するため、画面移動が簡単になります。
キーボードの場合、pgupキーで拡大、pgdnキーで縮小となり、Homeボタンを使って移動しましょう。

初心者が意識したいこと

JW-CADは無料で使用できる建築士向けのCADです。作図や図面作製など建築士向けの機能が備わっており、CAD初心者の方やパソコンに不慣れな方でも、追加操作なしで安心して利用できます。

このようにJW-CADは扱いやすいソフトウェアである一方、注意点もいくつかあります。ここでは最後にJW-CADを利用するうえで、初心者に気を付けてほしい点を紹介していきます。

分からなくともまずはダウンロード、そして使用しながら操作を覚える

ここまでJW-CADの使い方や使用できる機能について説明してきましたが、完全に理解できたという方は少ないでしょう。パソコン操作が苦手な人やデジタルソフトに抵抗感を持っている人であれば、説明書のような機能説明に嫌気がさしたかもしれません。

しかし、一度で説明を完全に理解しなくても大丈夫です。たとえパソコン操作が得意な人であっても、ここまでの説明を聞いただけで使いこなせる人はそう多くありません。

どんな上級者であっても実際に利用しながら、自然と操作や使い方を覚えています。そのため、パソコン操作が苦手な人やCADソフト初心者の方も、まずはJW-CADをダウンロードして、触りながら使い方を覚えていきましょう。

また、操作や使い方を覚えるのに時間がかかっても問題ありません。パソコン操作が苦手な人であれば、一つ一つの操作を把握し実行するのにも時間がかかります。
アナログならば簡単にできていたことも、JW-CAD上で再現できなければイライラしますよね。まずは基本的な部分を覚えていけば、いずれ自然に使いこなせるようになるでしょう。

もしくは自分に必要な機能だけを覚えていくのもおすすめです。JW-CADに関わらず、ソフトの機能をすべて把握し覚えるのは非常に手間がかかります。

初心者やまじめな方ほど豊富な機能を全て覚えようとする人もいますが、最初から把握しきる必要はありません。自分に必要な機能や覚えておくと便利なCADならではの機能を中心に把握していくと、すぐに使いこなせるようになります。

ネットの情報だけで理解できなければ、講座を受けてみる

自習やネット上の情報を参考にするといった「独学」だけでは難しいという方もいるでしょう。こういう場合は講座を受講してみるのもおすすめです。

講師が直接教えてくれる講座であれば、同じ画面を見ながら口頭で説明を受けられるため、文字を読むのが苦手な方でも理解が進みます。対面での講座であれば、自分が行き詰った点や分からない点を直接自分の画面を見せながら何度でも質問できます。

また、講座であれば教科書や参考書のように、初心者にとって必要な知識を順序立てて体系的に教えてくれます。

確かに初心者向けの講座で教えてもらえる情報は、ネット上でも無料で手に入れることができるかもしれません。しかし、ネット上の情報はどうしても断片的になりがちで、自分が知りたいような細かい情報まで手に入れようとするのは難しいでしょう。

JW-CADは建築系のCADとしては一般的であり、利用者も多いため「初心者向け」や「まったくCADが分からない方向け」など、受講者のレベルに合わせた様々な講座があります。なかには、終了時点で資格が取れるほどの経験までさせてくれる講座もあるので、初心者から実践レベルに使いこなせるようになるにはセミナーを受講するのが一番手っ取り早いかもしれません。

YouTubeの動画で勉強してみる

ただ、「講座に申し込む前に勉強内容などを確認したい」という方もいるのではないでしょうか。そういった方はYouTube動画の視聴がおすすめです。

近年ではYouTube上で教育系のコンテンツ(動画)を投稿するのも珍しくありません。実際に検索しても分かるように、投資や歴史など以前なら本を読まなければ勉強できなかったことも、その分野に詳しい人がYouTube上で解説しています。

また、YouTube上でJW-CADの使い方を解説する動画もいくつか見られます。文字と画像では理解できなかったことも、声と映像が付けば理解できるかもしれません。

さらにYouTubeの解説動画は細かく分割されているので、自分が気になる動画だけを視聴するのも良いでしょう。YouTube動画であればスキマ時間や休憩時間で、何度でも見返すことも出来るので忙しい方にもおすすめです。

JW-CADは無料で使えるので初めての方にもおすすめ

JW-CADは無料で使える汎用CADソフトのため、初めてCADソフトを使うという方にもおすすめです。
建築分野に特化しているので、建築系のCADオペレーターとして活躍したい方は必ず使い方をチェックしておきましょう。