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BIMの活用例。設計事務所の方が知っておきたいポイント

BIMを活用すれば、設計事務所も設計の自由度を高めたり、クライアントとのコミュニケーションを円滑に行うことができるようになります。
これにより、設計事務所はより質の高い設計を提供することができます。

本記事では、「設計事務所」から見たBIMの活用方法と活用例についてご紹介します。

設計事務所から見たBIM

BIMは、設計事務所にとって非常にメリットのある技術とされています。
ここでは、設計事務所側から見たBIMのメリットについてご紹介します。

CGを使ったプレゼンテーションで受注率向上が期待できる

BIMプロジェクトでは、設計者・エンジニア・建設業者・施主など、関係者全員が同じデータモデルを共有し、情報のリアルタイムな共有と連携を行うことができます。
これにより、コミュニケーションの円滑化や意思決定の迅速化が可能となります。

また、施主にも分かりやすい3次元のCGを見せることで、興味を示しやすいでしょう。
そして、施主の意見を取り入れてバージョンアップさせたCGを次の打ち合わせに持っていけば、さらに興味を持ってくれる可能性が高くなります。
その結果、受注率アップにもつながるでしょう。

省エネ性能を追求できる

意匠設計用のBIMソフトを活用すれば、省エネ性能の追求も可能になります。
BIMソフトには、太陽光がどのように建物内に差し込むか計算できる機能が付属しています。
また、建物のエネルギー消費量や光熱費などを、ざっくりとシミュレーションできるソフトやクラウドサービスなどもあります。
こうしたソフトやサービスを使うことで、省エネ性能の高い建物設計が可能になるのです。

建築確認申請が容易になる

BIMがモデルから平面図・立体図・断面図・建具表などの設計図書を作成すれば、完全な整合性を取ることが可能です。
また、施工図作成の情報を設計段階で導入できれば、施工図としても使える詳細図の作成もできます。
近年、建築基準法の改正により建築確認制度が厳格化され、申請後の設計変更が難しくなりました。
申請後に設計ミスが見つかり再申請を防ぐためにも、こうしたBIMソフトが活躍してくれるでしょう。

設計事務所の具体的なBIM活用例

鹿児島県にある建築設計事務所では、2013年の起業後にBIMを活用して分かりやすくすることで、顧客が急増したそうです。
設立時には1人だったスタッフが設立5年目にして10人ほどになり、福岡市にオフィスを構えるまでになりました。

BIMで急成長するまで

ある建築設計事務所は「これからの設計事務所にはBIMが必要」との思いから、BIMソフトを導入しました。
このソフトでは、BIMによるプレゼンテーションやパースのほか、BIMモデルをスマホで見られるビューワーツールを使ったデザインの確認などを行いました。
その結果、クライアントから「分かりやすい」と好評を得たそうです。
そうして顧客が急増し、スタッフが最終的に10人ほどに増えたそうです。

BIMによる整備を重要視

施主の要望を聞いたあと、それを反映させる時間は出来るだけ短い方が良いとされています。
それを実現するには、家具や設備などのBIMオブジェクトを整理する必要があります。
たとえば、コンビニの外構設計をする際には、物置や室外機をBIMオブジェクト化して整理します。
すると、同じ用途の建物設計のスピードを高めることができます。

設計事務所がBIMを使うメリットを知ろう

設計事務所はBIMを活用することで、設計プロセスの改善、コラボレーションの促進、プロジェクトの効率化と品質向上、施工のサポートなど、さまざまなメリットがあります。
そのため、今後も活用が期待されています。