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柱と梁の変化。曲げモーメント図についても解説

柱と梁は、建築や機械などの構造物において、重要な役割を果たします。
柱は、垂直方向の荷重を支える部材であり、梁は、水平方向の荷重を支える部材です。

本記事では、柱と梁の変化、M図などについてご紹介します。

柱の変形

柱は垂直方向の荷重を支える部材で、建築物においては床や屋根などの重量を支える役割を果たします。
柱の断面形状は、円形、角形、矩形などの形状があります。
円形柱は曲げに強く、角形柱はせん断に強いです。
また矩形柱は、せん断と曲げの両方に強いという特徴があります。

凸に曲がる際に働く力

柱が凸に曲がる際に働く力は、以下の2つとされています。

圧縮力
柱の両端に働く力で、柱を押しつぶす方向に働きます。

曲げモーメント
柱の中央部に働く力で、柱を曲げる方向に働きます。
柱が凸に曲がる際には、柱の両端に荷重が加わります。

荷重は、柱を押す方向に働くため、圧縮力が発生します。
圧縮力によって柱がたわむと、柱の中央部に曲げモーメントが発生します。

曲げモーメントは、柱を曲げる方向に働くため、柱がさらに曲がります。
このため、凸に曲がるのを防ぐのに圧縮力と曲げモーメントを適切にバランスさせる必要があります。

梁の変形

梁は、水平方向の荷重を支える部材です。
建築物においては、床や屋根などの重量を支える役割を果たします。
梁の断面形状は、I形、H形、C形、チャンネル形などの形状があります。
I形梁は曲げに強く、H形梁はせん断に強いです。
C形梁とチャンネル形梁は、曲げとせん断の両方に強いという特徴があります。

曲がる際に働く力

梁が曲がる際には、梁の上に荷重が加わります。
荷重は梁を曲げる方向に働くため、梁に曲げモーメントが発生します。
曲げモーメントは、梁を曲げる方向に働く力です。

梁が曲がるのを防ぐためには、梁のたわみを抑える必要があります。
そのため、梁の断面形状を大きくしたり、材料の強度を高めたりします。
また、梁の長さを短くしたり、ブレースを追加したりすることで、曲げモーメントを小さくできます。

フランジを上下に配置するケース

H鋼を使う場合、フランジを上下に配置するケースがあります。
これはフランジが変形に抵抗し、曲げに対する抵抗を大きくするのが主な理由です。
H鋼は、フランジとウェブの組み合わせで構成されています。
フランジは、梁の上面と下面に配置されており、曲げモーメントを効率的に受け止めることができます。

ウェブはフランジをつなぐ部分で、せん断力やねじり力に抵抗します。
フランジを上下に配置することで、梁の中央部に発生する曲げモーメントをフランジが効率的に受け止めることができます。
これにより、梁のたわみを抑えることが可能です。

H鋼の強軸と弱軸

H鋼には強軸と弱軸があります。
強軸とは曲げモーメントに対する強度が高い方向の軸のことで、弱軸とは曲げモーメントに対する強度が低い方向の軸のことです。

強軸
フランジの厚みと幅の比が大きい方向の軸です。
強軸方向では、曲げモーメントによる荷重がフランジに集中するため、強度が高くなります。

弱軸
フランジの厚みと幅の比が小さい方向の軸です。
弱軸方向では、曲げモーメントによる荷重がウェブに集中するため、強度が低くなります。
H鋼を曲げモーメントを受ける構造部材として使用する場合は、強軸方向に荷重が作用するように設計する必要があるといわれています。

M図(曲げモーメント図)とは

M図とは、梁に作用する曲げモーメントをグラフで表したもので、曲げモーメント図の略称です。
梁の長さに沿い、曲げモーメントの大きさの変化を表し、梁の中央部に最大値を持ちます。

M図は、梁の設計において重要なツールです。
M図から梁に作用する最大曲げモーメントを計算することができます。

主な用途

曲げモーメント図は、主に以下の用途に使用されます。

梁の強度を評価する
曲げモーメント図から梁に作用する最大曲げモーメントを計算します。
この最大曲げモーメントが梁の断面強度を超えないように設計する必要があります。

梁のたわみを評価する
曲げモーメント図から、梁のたわみを計算することができます。
このたわみが許容範囲内に収まるように設計する必要があります。

梁の設計を行う
曲げモーメント図を参考にして、梁の断面形状や材料を決定することができます。

ラーメン構造の場合のM図

ラーメン構造のM図とは、ラーメン構造に作用する曲げモーメントをグラフで表したものです。
ラーメン構造は、柱と梁によって構成される構造であり、梁に曲げモーメントが発生するとされています。
曲げモーメントが大きい場合、部材から離れた部分にグラフを描きます。
反対に、小さい場合は近くに描きます。

柱と梁にかかる力を知ることが大切

曲げモーメントとは、曲げによって生じる応力を表す量で柱と梁の設計において重要な要素です。
柱や梁が曲がるのを防ぐためには、対策を講じる必要があるので、力のかかり具合について知っておくことが大切です。