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米国と欧州の建設機械の動向。今後の着目ポイント

日本メーカーは、中国やアジアでの現地生産を高めたことから、米国と欧州への輸出比率が高まりました。
本記事では、米国と欧州の建設機械の動向などについてご紹介します。

米国の建設機械の動向

2020年4月~12月の日本メーカーの仕向別出荷金額は、国内、北米、欧州、オセアニア、アジア、CISその他東欧、アフリカと中国、中南米の順となっています。
中国やアジア向けの比率が低いのは、現地法人の設立に力を入れてきたためと考えられています。

2011年以降、日本メーカーの最大の輸出先は北米です。
2009年にはリーマンショックの影響で大幅に減少しましたが、2011年はリーマンショック以前の水準まで回復し、その後は上昇しております。

住宅着工件数が増加

米国では住宅着工件数が増加していることから、建設機械の輸出も増加傾向にあります。
2019年からは住宅ローンの低金利が続いており、住宅価格も2006年の水準まで上昇しました。
公共事業は横ばいですが、住宅着工件数が増えていることから、油圧ショベルよりもミニショベルの需要が大きく伸びているようです。

欧州の建設機械動向

欧州ではリーマンショック、イギリスのEU離脱などがありましたが、2017年以降は回復傾向です。
EU基金や欧州投資銀行を使ったインフラ整備や「欧州グリーン・ディール」などもあり、今後も経済の弱い国を支えていくことが予想されます。
欧州グリーン・ディールとは、2019年12月に欧州委員会が発表した気候変動対策です。
2050年に温室効果ガス排出実質ゼロ実現を目指しており、10年間で1兆ユーロの規模の投資が行われています。

米国と欧州の動向について知ろう

米国と欧州の建設投資の成長は、主にインフラ投資の増加、住宅需要の堅調な伸び、および企業の設備投資の増加によって牽引されています。
建設機械の輸出もこれから伸びると予想されておりますので、今後の動向に注目しておきましょう。