ITやGPSの技術進化により、これまでの情報化工程の生産性向上を図るICT施工として進化しています。
では、ICT施工とはいったいどのようなものなのでしょうか。

本記事では、ICT施工の概要や目的などをご紹介します。

ICT施工とは

ICT施工とは、ICT(情報通信技術)を活用して、建設現場の計画・施工・管理を行うことです。
3次元設計データや位置情報データなどを活用することで、作業員の安全性や作業効率を向上できます。

5Gによる進化

5Gは「第5世代移動通信システム」の略称で、従来の4Gに比べて通信速度や伝送容量が大幅に向上しています。
5Gの高速大容量通信を利用することで、リアルタイムでデータのやり取りを行い、効率的な施工が可能となります。
そのため、5Gは建設現場でのICT施工の効率化や品質向上に大きく貢献することが期待されています。

ICT施工の目的

ICT施工の主な目的は、以下のとおりです。

品質の向上

CT施工では3次元測量やICT建機などのICT技術を活用し、従来よりも高精度な施工を実現します。
これにより、品質の向上や不良品の発生率の低減が期待できます。
たとえば、3次元設計データや位置情報システムを使用することで、設計通りの出来形になるようにブルドーザーをコントロールできるようになります。

オペレーターは、ブルドーザーを前進・後進させるだけで、工事を行えます。
さらに、通常は敷均しと検測を繰り返して作業しますが、自動測定のため大幅に合理化できます。
オペレーターの技術に関係なく、業務を遂行できます。

また、GPSで転圧機械の位置や軌跡を計れば、転圧回数を管理できます。
締固め作業をコントロールできるので、過不足のない高精度な施工が可能になるでしょう。

工期短縮

ICT施工では、施工しながら計測が可能なため、工事途中での手直しが減ります。
また、記録された施工データによって品質の証明も可能です。
品質が証明されると、発注者の検査も合理化できるでしょう。
それにより、建設コストの低減も期待できます。

ICT施工は今後も進化が期待されている

5Gの普及により、ICT施工はさらに進化することが期待されています。
今後も、5Gを活用した建設現場の効率化や品質向上に注目が集まっています。
また、どんな作業条件でも、自身で判断して動く知能を持った建設ロボットの開発が期待されているので、このあたりのトピックにも注目してみてはいかがでしょうか。