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衛生器具設備の特徴を解説!大便器・小便器などの器具種類についても把握しよう

衛生器具は、トイレや浴室など、利用者が直接使う場所に設置されます。
そのため、選定や施工は快適性や利便性も重視しなくてはいけません。

本記事では、衛生器具設備の概要や種類、特徴についてご紹介します。

衛生器具設備とは

衛生器具設備とは、建物内のトイレ、浴室、キッチンなどに設置されている小便器・大便器、各流し、浴槽、台所水栓、シャワー水栓などの衛生器具を設置する設備です。
衛生器具設備は人々の生活に欠かせない設備であり、衛生的な環境を保つために重要な役割を果たしています。

衛生器具の種類

衛生器具は建物内の便所、浴室、厨房などで直接居住者と接して湯水の供給、汚水・汚物の排出などに使われる器具です。
主な種類は以下のとおりです。

給水器具

  • 給水栓
  • 洗浄便
  • ボールタップ など

水受容器

  • 小便器
  • 大便器
  • 洗面器具
  • 流し類
  • 浴槽 など

排水器具

  • 排水金具類
  • トラップ
  • 床排水口 など

付属品

  • ペーパーホルダー
  • 石鹸入れ
  • タオル掛け など

大便器

ここでは、大便器の特徴をご紹介します。

給水方式

大便器は給水方式により、タンク式、洗浄弁(フラッシュバルブ式)、タンクレス便器などの専用洗浄弁式に分けられます。
洗浄弁式と専用洗浄弁式は水道直結になり、最低必要圧力より低く施工すると洗浄不良やつまりの原因になるので注意が必要です。
最低必要圧力は、止水時ではなく流動時の水圧です。
これは、配管内を水が流れる際に、圧力損失が起こるためです。
便器の洗浄水には、再生水や井戸水が使用されることもあります。
こうした水は、上水よりもスケールによる作動不良や水漏れを起こしやすいため、再生水対応用のものを使用することが推奨されています。

洗浄方式

大便器の洗浄方式は以下に分けられます。

サイホン式
サイホン式は、水のサイホン作用を利用して汚物を吸い込む方式です。

洗い落とし式
洗い落とし式は、水の落差を利用して汚物を押し流す方式です。

洗い出し式
便器内に一時的に汚物を貯め、洗浄水でトラップ側に排水する方式です。
和風便器で採用されています。

小便器

ここでは、小便器の特徴をご紹介します。

給水方式

専用洗浄弁式
センサーと専用の洗浄弁が小便器に内臓されているタイプです。
非接触で自動洗浄できるので、小便器の上面をすっきりさせられます。
別途で洗浄弁を取り付ける必要がないので、給水接続箇所を少なくでき、省施工にもつながります。

洗浄弁式
センサーと洗浄弁が小便器と分離しているタイプです。

形状

床置式
床に直接置かれた小便器のことです。
壁掛け式小便器に比べて設置面積が広く、掃除がしやすいですが、壁掛け式小便器に比べて転倒の危険性が高いというデメリットもあります。

壁掛け式
床清掃がしやすいというメリットがありますが、壁に強固に取り付けなくてはいけません。
子供が使いにくい問題もありましたが、受け口の高さを低くした壁掛け式リップタイプが登場しました。
これにより、壁掛け式のメリットはそのままに、子供でも使いやすい形状になりました。

衛生器具の保守・点検

衛生器具の保守点検は、衛生器具を安全に使用し、衛生状態を維持するために重要です。
保守点検の内容は、衛生器具の種類や使用頻度によって異なりますが、便器部の日常清掃には、強酸性、強アルカリ性、フッ素系洗剤などを用います。
水栓や洗浄弁のめっき、樹脂、ゴム部には、酸性、アルカリ性、塩素系洗剤を使わないようにします。
また、動作確認のほか、がたつきや水漏れがないかも確認します。

衛生器具設備について知ろう

衛生器具は、生活の質を向上させるために欠かせません。
衛生状態を保つことで、病気の予防や快適な生活につながります。
また、衛生器具はインテリアの一部として、家を美しく見せることもできます。
設備施工管理の仕事をしている方は、衛生器具の基本的なことは知っておきましょう。