ガラス工事は、29種類ある建設業の中の専門工事の一種です。
ガラス工事と聞くと、ガラスに関する工事というのは分かっても、具体的にはどのような工事を行っているのかは分からない、という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、ガラス工事の概要や、工事に使用されるガラスの種類などをご紹介します。
ガラス工事とは
ガラス工事とは、工作物にガラスを加工して取り付ける工事のことを指します。
建築物にガラスをはめ込んだり、取り付けたりする工事です。
具体的には、以下の工事をいいます。
出典:国土交通省「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正))
ガラス工事の施工手順
ガラス工事は、基本的には以下の手順で行われます。
- 事前確認
- ガラスの切断
- 防錆(ぼうせい)処理
- 運搬・保管
- 押縁の取り外し
- サッシの清掃
- セッティングブロック
- ガラスのはめ込み
- 掛り代の調整
- 押縁のセット
- 注意紙の貼り付け
- シーリング材の充填
- ガラス協力会社の自主検査および工事担当者検査
- 監理者検査
工事に使用するガラスの種類
ガラス工事で使われるガラスの種類は、大きく分けて「板ガラス」と「加工ガラス」に分類されます。
板ガラス
板ガラスは、平らな板状のガラスです。
フロート板ガラス
厚みが3~5ミリの一般的なガラスです。
透明度が高く、住宅の窓や鏡、水槽など幅広い用途で使用されています。
すりガラス
フロート板ガラスの片面をこすってツヤを消し、不透明に加工したものです。
型板ガラス
ガラスの片面に型ロールで模様を施したガラスです。
不透明なので、お風呂やトイレなどに使用されることが多いです。
網入り板ガラス
ガラスの中に、金属の網が入ったガラスです。
破損時にガラスの破片が飛び散らず、脱落しにくいのが特徴です。
加工ガラス
加工ガラスは、板ガラスに加工を加えたガラスです。
強化ガラス
強度を板ガラスの3~5倍に高めたガラスです。
割れにくく、飛散しづらいのが特徴です。
複層ガラス
複数のガラスを使い、ガラス同士の隙間を空けて構成したガラスです。
ガラス工事の施工手順について知っておきましょう
施工管理職としてガラス工事の現場に配属された際に、参考となるような内容を紹介してきました。
ガラス工事の基本施工手順や、使用されるガラスの種類などを事前に把握しておくことで、ガラス工事の施工管理職としてスムーズに活躍していくことができるでしょう。