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解体工事とは!?工法種類と工事手順!

29種類ある建設業のなかで、解体工事は「専門工事」に分類されます。
解体工事とは、その名の通り「工作物の解体を行う工事」ですが、さまざまな種類があります。

本記事では、解体工事の種類や手順について紹介していきます。

解体工事とは

解体工事とは、家屋や建物などの建造物を取り壊す工事のことです。
また、新たに建て替えや新築工事などをする前に、家屋などを取り壊すのも解体工事に分類されます。

解体工事を行うために必要な資格と許可

解体工事は29種類ある建設業の1種です。
そのため、業者として解体工事を行う際には、以下のいずれかの許可・登録が必要です。

  • 解体工事の建設業許可
  • 解体工事事業登録

解体工事事業登録は、建設業許可に比べて取得がしやすいとされています。
ただし、解体工事のみの許可となるため、建築などはできません。
また、500万円未満の工事にしか対応できませんので注意しましょう。

解体工事を行う際の注意点

解体工事は、それぞれの専門工事で建設される目的物について、それのみを解体する場合、各専門工事に分類されます。
たとえば、総合的な企画・指導・調整に基づいて土木工作物や建築物を解体する場合は、「土木一式工事」や「建築一式工事」に該当します。

出典:国土交通省「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方

解体工事の工法

解体工事

解体工事の工法にはさまざまな種類があり、建物の構造に合わせて選択されます。
ここでは、解体工事の工法の一例をご紹介します。

手壊し工法

文字通り、手を使い人力で解体する工法です。
主に、木造住宅で採用されています。重機などを用いないため、騒音や振動が比較的抑えられるのが特徴です。
また、建設リサイクル法などで定められている「分解解体」に沿った形で解体が可能です。
ただし、重機などの機械を使用しないため、工期が長くなりやすく、解体費用が割高になる場合もあります。

重機併用工法

手壊し工法と重機を併用する工法です。
現在では、最も一般的な工法とされており、木造住宅などの解体で行われています。
日本では、住宅同士が密接していることが多いため、そのままでは重機が入れないことも多いです。
そのため、最初に人力である程度解体を行い、スペースを確保してから重機で解体をしていきます。

圧砕機工法

重機にショベルなどのコンクリート圧砕機を取り付けて解体する工法です。
主に、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建物を解体する際に行われることが多いです。
油圧式の機械を用いて、鉄骨やコンクリートに圧力をかけ、破砕したり、切断したりします。
現在のコンクリート解体では、主要な方法とされています。

解体工事の手順

解体工事の手順

ここでは、解体工事の主な作業手順についてご紹介します。

1、足場の組み立て
まずは、高い場所で作業を行うために足場を組み立てます。
粉塵や騒音などを抑えるため、防音シートをかぶせることが多いです。

2、手作業による解体
狭い場所での解体や木造住宅などの解体を行う場合、まず手作業での解体をはじめます。
建物の内部から、建具、壁紙、断熱材、畳などをすべて撤去します。
また、外部も手作業で解体できるものは順次撤去していきます。

3、重機による解体
手作業での解体の次は、重機を使っての解体を行います。
重機で一気に、屋根、壁、柱などを撤去します。
この作業では、粉塵が飛散するのを抑えるため、水をまきながら行うことが多いです。
また、基礎や埋まった杭なども、合わせて解体します。

4、廃材の分別・搬出
解体工事によって出た廃材を分別し、トラックやダンプカーなどで搬出します。
全部運びおわったあとに、廃材などが残っていないか確認し、問題なければ整地を行います。

工法の種類と手順を知っておこう

解体工事の工法種類は、建物や場所によって決まります。
それぞれの工法の特徴を理解して、施工管理職としての仕事「工程管理・品質管理・原価管理・安全管理」を行っていけるようにしましょう。