多能工職人は、主に住宅のリフォームなどで活躍する職人です。
住宅のリフォームでは、フローリングやクロスの張り替え、塗装の補修や塗り替え、水回り設備の交換など、多くの種類の工事を行います。
そのため、さまざまな職人を確保する必要があります。
そんな時に活躍するのが、多能工職人です。
本記事では、多能工職人の概要や仕事内容、やりがいなどをご紹介します。
多能工職人とは
多能工職人とは「多様な技術を持った職人」のことです。
一つの作業に特化しているのではなく、さまざまな技術・技能を活かしてマルチに活躍できる人を指します。
通常、建設現場ではそれぞれの役割に応じて専門の職人が作業を行います。
しかし中には、クロスやフローリング、養生クリーニングなど、必ずしも専門の資格がなくてもできる作業もあります。
多能工職人は、こうした細かな作業に対応することが多いです。
多能工職人が必要になった背景
では、なぜ現場で多能工職人が必要とされるようになったのでしょうか。
近年、モノは作れば売れるといった大量生産の時代が終わり、ニーズが多様化しています。
消費者の細かなニーズに応えるためには、少量多品種の生産活動が求められるようになりました。
そのため、専用職人だけでなく、臨機応変な対応が可能な多能工職人が必要とされるようになってきたと考えられています。
多能工職人に必要なスキル
多能工職人には、さまざまなスキルが必要とされます。
コミュニケーションスキル
多能工職人には、作業に関するスキルだけでなく、コミュニケーションスキルも必要とされています。
多能工職人で多くの作業ができるからと、クライアントからの要求や要望に全て応えていると、対応しきれずにトラブルになる可能性もあります。
そのため、自分で「できること」と「できないこと」を明確にしてから交渉を重ねることが重要です。
さらに現場で、専門職人と一緒に作業をする可能性もあります。
こうした時に職人と連携がうまくいかないと、作業がスムーズにすすまない場合もあるでしょう。
そのため、クライアントだけでなく職人同士のコミュニケーションを取ることも必要です。
新しいスキルに関する意欲
多能工職人は対応できる作業が多いほど重宝されます。
そのため、現在持っているスキルや技能だけでなく、新たなスキルを習得するような意欲なども求められる場面もあるでしょう。
ただし、ただ行える作業が増えるだけでなく、「きちんと行える」ことも大切です。
一つひとつの作業が専門職人と同等に行えるようにならないと、多能工職人として成長するのは難しいでしょう。
多能工職人のやりがい
ここでは、多能工職人のやりがいについてご紹介します。
人気がある
さまざまな作業をカバーできる多能工職人は人気があり、仕事を頼まれることが多いでしょう。
多くの業者から頼られるようになれば仕事も増え、やりがいを感じられるのではないでしょうか。
クライアントからの信頼を獲得できる
多能工職人は複数の専門職人に依頼しなくても、1人で仕上げることができます。
通常よりもコストが抑えられるため、住宅リフォームを依頼した業者から信頼を獲得でき、感謝されやすいでしょう。
さらにクライアントからの信頼を得たければ、細かな要望にも応えられるようにしておく必要があるでしょう。
多能工職人について知っておこう
多能工職人は、専門の資格が必要な作業以外の、さまざまな作業を行える職人のことを指します。
クライアントのニーズに臨機応変に応えられる多能工職人は、クライアントに対して高い満足度を与えられるとしています。
今後、多能工職人が求められる場面が増える可能性があるため、どのような職人であるか理解しておきましょう。