Menu

路盤工事の役割とは!?種類と施工方法について解説

路盤は道路を支える上で欠かせない部分です。
しかし、具体的にどの部分かイメージしにくいのではないでしょうか。
道路は生活を支える重要なインフラであり、発展の基盤となります。
そのため、路盤も重要な役割を持っています。

本記事では、路盤の概要や役割、種類や施工方法についてご紹介します。

路盤とは

路盤とは、舗装された道路の一部のことです。
道路は上から表層、基層、路盤、路床、路体によって構成されており、路盤は15~40㎝程の層になっています。
アスファルト舗装は、通常、路床の上に上層路盤と下層路盤から構成される路盤の層を形成します。
上層5~20㎝程度を上層路盤、下層の10~20㎝程度が下層路盤と呼ばれています。

道路を造る際には、まず最下層の路床から作り、路盤、基層、表層の順に作り上げます。
そしてブルドーザーやアスファルトフィニッシャーなどの重機を使い、各層を敷き固めます。
この上から、アスファルト混合物を施工することで、道路を作り上げます。

路盤の役割

路盤は、交通荷重を分散させて路床に伝える役割を担っています。
上層と下層の2層に分けることで、それぞれがクッション的な役割を担います。

特に、道路の中間部分に位置する路盤は重要とされています。
路盤工事が不適切だと、道路の陥没や歪みにつながってしまいます。
そこで、道路の耐久性や支持力を高めるために、重機を使い締固めをする必要があります。
隙間を無くして密度を高めることによって、強度を上げることができるのです。

また、コンクリート舗装のアスファルト中間層は、耐久性や耐水性向上などの役割を持っています。
さらに、透水性舗装の路盤は、雨水などの一時貯留槽としての役割を担うこともあります。

路盤の種類と施工方法

路盤の施工方法

ここでは、路盤の種類と施工方法についてご紹介します。

下層路盤

下層路盤とは、2種類の路盤の下の層です。
下層路盤に、岩石や玉石をクラッシャーで砕いた「クラッシャラン」が使われていることが多いです。
クラッシャランは粒の大きさがバラバラのため、比較的安価です。

下層路盤は、路盤材料をブルドーザーで粗くならし、モーターグレーダなどで均一に敷きならします。
その後、一般的に10~12tのロードローラーや8~20tのタイヤローラーなどの転圧機械を使用し、
所定の密度が得られるまで締固めを行います。
下層路盤の仕上がり厚さは、原則20㎝以下とされています。

上層路盤

上層路盤とは、2層の内上に位置する路盤です。
道路表面に近い部分のため、下層路盤よりも支持力の高い砕石が使われることが多いです。

たとえば、砕石後にふるいにかけられた「粒度調整採石」や砕石にセメントや石灰を配合した「安定処理材料」などが用いられます。
また、アスファルトが混合された「加熱アスファルト安定処理路盤材」が使われることもあります。

上層路盤も、モーターグレーダなどで均一に敷きならした後、
ロードローラーやタイヤローラーなどの機械を使い、締固めを行います。
上層路盤の仕上がり厚さも約20㎝以下とされています。
この厚さは、所定の密度を得るためのもので、所定の密度が保障されていれば
仕上がり厚さが20㎝を超えても良いとされています。
路盤を仕上げた後は、速やかにプライムコートやタックコートが施行されます。
プライムコートを施工することで路盤表面部に浸透し、安定させることができます。

路盤の役割を知ろう

路盤は、道路を作る上で非常に重要な役割を担っています。
路盤の強度が十分でないと、道路が陥没し、交通事故などの原因となってしまいます。
道路は重要なインフラであり、建設業界で働く上で切っても切り離せない存在です。
そのため、道路を支えてくれている路盤について、知識を深めていきましょう。