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ワーカビリティーのコンクリート性質。土木施工管理職の方が覚えておきたい基本

ワーカビリティーは、コンクリートの性質の名前をさす用語です。
フレッシュコンクリートの性質のうち、最も包括的とされています。
このワーカビリティーの品質が構造物の良し悪しに関わるとされているため、土木施工管理職の方は覚えておきましょう。

本記事では、ワーカビリティーの概要や特徴、コンシステンシーとの違いなどの情報をご紹介します。

ワーカビリティーとは

ワーカビリティーとは、固まっていないフレッシュコンクリート(生コン)の性質の一つのことです。
コンクリートの練り混ぜから運搬、打込み、仕上げまでの一連の作業に関わる施工特性を表します。
コンクリートの取り扱いやすさを表しており、良い、適切、悪いなどの単語で相対的に評価されます。

コンシステンシーとの違い

コンシステンシーとはフレッシュコンクリートの性質で、変形または流動に対する抵抗性の程度で表す性質のことです。
主に水の量によって左右されます。
つまり、ワーカビリティーに影響する要因の一つがコンシステンシーとされています。

ワーカビリティーに影響する要因

土木工事

ワーカビリティーの性質は、以下の要因によって左右されるといわれています。

単位水量

コンクリートの単位体積あたりに含有される水分量です。
水分量を多くすれば流動性が増え、フレッシュコンクリートがやわらかくなります。
ただし水分が多すぎるとコンクリートの粘性が下がり、コンクリートが不均一な「材料分離」という現象が起こる可能性があります。
水分は多すぎても少なすぎてもワーカビリティーが悪くなるため、適切な水分量を見極めることが大切です。

骨材

単位水量が一定のまま、粗骨材の最大寸法を大きくしたり、細骨材率を上げたりするとワーカビリティーに影響が出るとされています。
骨材の寸法や細骨材の粗粒率を大きくすると、流動性が増大し、材料分離がしやすくなります。

セメント量

セメント量を増大させると、粘性が高くなりすぎるため、流動性や締固め性を低下させるといわれています。
少なすぎると流動性が増し、緩いコンクリートとなってしまいます。

セメント粉末度

粉末度の大きいセメントを使った場合、粘性が高くなり流動性が低下します。
反対に粉末度が小さいセメントの場合は、粘性が低くなり材料分離が生じやすいとされています。

ワーカビリティーの意味について覚えておこう

ワーカビリティーは、コンクリートの状態を知る上で重要な指標の一つです。
ワーカビリティーの良し悪しはコンクリートの状態や品質にも関係していますので、土木施工管理職の方は覚えておきましょう。