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コンクリートの性質と特徴。基本的なポイントをおさえよう

コンクリートは最も基本的な建材として知られています。
普段目にすることが多い建材ですが、どのような性質があるのでしょうか。

本記事では、建設材料の1つ「コンクリート」の性質と特徴についてご紹介します。

コンクリートの基本

コンクリートは、セメント、水、細骨材、粗骨材を混合して硬質化させた建材です。
セメントは石灰石や粘土を高温で焼成して製造した材料で、水と混合すると水和反応により硬化します。
細骨材は砂や砕石などの細かい粒子、粗骨材は砂利や砕石などの大きな粒子でコンクリートの強度と耐久性を向上させます。

アスファルトとの違い

コンクリートとアスファルトはどちらも建材として広く使用されている材料ですが、以下の点で違いがあります。

主な成分
コンクリートは、セメント、水、骨材を混合して作られます。
アスファルトは、石油を蒸留して得られるアスファルトビチュームと砂や石などの骨材を混合し作ります。
そして、高温で融解して流し込むことで施工します。

特徴
コンクリートは、強度が高く耐久性があるという特徴があります。
そのため、建物や土木構造物などの強度が要求される用途に使用されます。
一方、アスファルトは柔らかく、施工がしやすいという特徴があるため、道路や駐車場などの舗装に使用されます。

コンクリートの特徴

コンクリートには、主に以下のような特徴があります。

強度

コンクリートの最も重要な性質であり、圧縮強度と引張強度に分けられます。
圧縮強度は、コンクリートに圧力を加えた際に、圧縮されて壊れるまでの強さです。
コンクリートの圧縮強度は水セメント比、骨材の粒径、セメントの種類、混和剤の種類などにより変化します。
水セメント比が小さいほど、圧縮強度は高くなります。
骨材の粒径が小さいほど、圧縮強度は高くなります。
セメントの種類によっては、圧縮強度が異なる場合があります。
混和剤を添加することで、圧縮強度を高めることができます。

引張強度は、コンクリートに引っ張り力を加えた際に、引っ張られて壊れるまでの強さです。
コンクリートの引張強度は、圧縮強度に比べて小さいのが一般的です。
コンクリートの引張強度を高めるためには、繊維の混入や鋼材の配筋といった方法があります。

耐久性

コンクリートの耐久性は、経年劣化によって強度や耐久性が低下しない性能です。
コンクリートは水や塩害、酸性雨などの環境要因によって劣化しますが、適切な施工や維持管理を行うことで、耐久性を向上させることができます。

耐火性

コンクリートは、高温に耐える性質があります。
そのため、耐火性の高いコンクリートを用いることで、火災に強い構造物を作ることができます。

形状の自由度が高い

コンクリートの形状は、型枠の形状によって決まります。
従来工法では、型枠を設置してコンクリートを打設するため、型枠の形状に制限されます。
しかし、3Dプリンティングなどの技術を用いることで、従来工法では実現できなかった自由な形状のコンクリートを作ることも可能です。
また、流動性が高いコンクリートほど型枠に流し込みやすく、複雑な形状のコンクリートを作ることができます。

コンクリートの種類

コンクリート

コンクリートの種類はセメントの種類や骨材の種類、その他の添加剤の種類によって分類されます。
たとえば、補強材の種類によるコンクリートの種類には以下が挙げられます。

鉄筋コンクリート

鉄筋を配筋して補強したコンクリートです。
コンクリートの強度と耐久性を向上させることができます。

プレストレストコンクリート

鉄筋に予圧をかけて補強したコンクリートです。
鋼材の引張強度を活用することで、コンクリートの強度を高められます。

繊維補強コンクリート

繊維を混入して補強したコンクリートです。
コンクリートの引張強度を向上させることができます。

コンクリートの再利用

コンクリート構造物は、一般的に再利用が難しいとされています。
これは撤去後、コンクリート塊のまま路盤材や基礎材にするほかに、再生利用が難しいためです。
主な再利用方法は、以下のようなものがあります。

骨材として再利用

コンクリートガラを骨材として再利用することで、新たなコンクリートを製造することができます。

路盤材として再利用

コンクリートガラを路盤材として再利用することで、道路や駐車場の路盤に使用することができます。

セメント原料として再利用

コンクリートガラをセメント原料として再利用することで、新たなセメントを製造することができます。

コンクリートについて知ろう

コンクリートは、強度や耐久性に優れた建材であり、建築物や土木構造物の主要な建材として広く使用されています。
今後も、コンクリートの技術開発や利用の拡大が進むことが期待されています。