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ラップルコンクリートとは!?特徴を把握して施工管理に活かそう

ラップルコンクリートは、コンクリートの一種です。
コンクリートはさまざまな種類があり、地盤によって使い分けられます。
ではラップルコンクリートはどのような地盤や状況で使われるのでしょうか。

本記事では、ラップルコンクリートの概要やラップルの基礎、ラップルコンクリートの施工手順などをご紹介します。

ラップルとは

ラップルコンクリートの「ラップル」とは、英単語の「rubble」で砕石を意味します。
ラップルコンクリートは粗骨材に砕石を用いたもので、鉄筋の入っていない「無筋コンクリート」と呼ばれることもあります。
ラップルコンクリートは、主に地盤改良に使用される立方体のコンクリートです。

ラップル基礎とは

ラップル基礎は、基礎としてラップルコンクリートを使ったものです。
軟弱地盤を取り除いたあと、ラップルコンクリートを打設して、建物を建設できるように準備をします。
地盤をラップルコンクリートに置き換えることから「置き換え工法」とも呼ばれています。

ラップルコンクリートは面積が大きいほど、強度が小さくてもよいとされています。
面積が大きい分、支える力が分散されるため、小さい強度でも支えることが可能です。
ラップル基礎に必要な設計基準強度は、Fc18程度といわれています。

ラップルコンクリートの特徴

ラップルコンクリートの特徴は、主に4つあります。

地盤改良のために用いられる

ラップルコンクリートは、主に地盤改良に用いられるコンクリートです。
軟弱地盤が2mまでの際には、セメント系固化材などを土に混ぜて表層改良を行います。
2m以上8m以下の場合は、改良杭を用いた柱状改良工法が用いられることが多いです。
ラップルコンクリートは、支持地盤がやや深めで杭基礎にする場合に、深さが足りない時などに用いられます。

建物の地盤沈下を防止する

ラップルコンクリートは、打設を目視で確認することができます。
またラップルコンクリートは直接打設するため、完成時は支持基盤と同じ強度になるとされています。

無筋コンクリートである

ラップルコンクリートは、内部に鉄筋を使わない無筋コンクリートです。
同じ基礎の打設に用いるコンクリートに捨てコンクリートがありますが、こちらは基礎の底面を平らにするために用いられます。
ラップルコンクリートの強度とは無関係となります。

ラップルコンクリートの施工方法

土木工事

ここでは、一般的なラップルコンクリートの施工手順についてご紹介します。

1.掘削

ラップルコンクリートを入れるための穴を掘削します。
ラップルコンクリートの大きさは現場によって異なるため、その場で必要な大きさを計算し掘削する必要があります。

2.型枠建て込み

掘削が完了したら、型枠の建て込みを行います。
型枠はラップルコンクリートを流し込むために必要です。
一般的に、立方体になるように作られます。
コンクリート打設日までに必ず終わらせる必要があるため、スケジュール管理をしっかり行いましょう。

3.コンクリート打設

完成した型枠へラップルコンクリートを流し込みます。
ラップルコンクリートの強度は18Nであることが多いですが、型枠を早く外したいケースでは21Nに設定される場合もあります。
使用されるコンクリートの量は、建物の重量に合わせて変化します。
打設は可能な限り天気の良い日に行い、計算通りの強度を保てるようにしましょう。
打設後には養生を行い、固まったら型枠を取り外します。

支持基盤までに用いる無筋コンクリート

ラップルコンクリートは、粗骨材を使用した無筋コンクリートです。
支持基盤が浅い場合に用いられ、地盤改良を行い、地盤沈下を防ぐために行われます。
ラップルコンクリートを用いるケースや基礎工事について理解しておきましょう。