ノウハウ2023年1月19日

コムトラックスは建設機械の装備システム。どのようなことが可能になる!?

コムトラックスとは、コマツの建設機械に装備されているシステムです。
コムトラックスではどのようなことができるのでしょうか。

本記事では、コムトラックスの仕組みやコムトラックスが実現できることについてご紹介します。

コムトラックスの誕生背景

コムトラックスとは、コマツが開発した機械の遠隔稼働管理システムです。
2001年からコマツの建設機械に標準装備されており、
コマツにはコムトラックスを装備したさまざまなITC建機のラインナップが用意されています。
開発の経緯ですが、顧客となる建設会社が遠隔から機械の稼働状況を把握できるようになれば、
顧客の満足度を高められるのではという社内意見から始まりました。
コムトラックスの誕生により、現場から離れた事務所で機械の居場所を確認できるようになりました。

コムトラックスの特徴と仕組み

コムトラックスは、GPSによってITC建機がある場所を特定できたり、
離れた場所から機械の稼働状況を確認できたりするシステムです。
また、機械の場所特定や稼働状況の把握だけでなく、燃料の残量の把握も可能です。
コムトラックスから発信されるこのような情報は、すべて無償で提供されています。

コムトラックスがサポートしている車両管理業務は、以下の通りです。

車両モニタコーション履歴の表示（一部の機種のみ対応）
オイルやエレメントの交換時期の情報（一部の機種のみ対応）
車両一覧の表示
車両ごとの位置、稼働時間、稼働時間帯、稼働場所の情報（1日、月間、年間）
車両位置の表示（Google Maps上に表示）
位置履歴の表示
燃料消費量の確認（一部機種のみ対応）
省エネ運転支援レポートの作成（一部機種のみ対応）
各種帳票の作成

コムトラックスの仕組み

コムトラックスの機械側のシステムには、GPSや通信システムが装備されています。
機械内のネットワークが収集した情報とGPSが取得した位置情報は、
通信システムによってコマツのコンピュータセンタにあるデータサーバに送信されます。
サーバ側のシステムには、機械から送信されたデータが蓄積されます。
顧客はインターネットを介して、機械から送信されたデータを利用するという仕組みになっています。

コムトラックスで可能なこと

コムトラックスを利用してできることは以下の通りです。

作業時間の無駄を削減し、生産効率をアップできる
管理工数を削減し、作業管理の効率化ができる
オペレーターの稼働状況を把握できる
機械の警告やエラーを確認できる
メンテナンス時期の把握ができる

作業時間の無駄を削減して生産効率を向上させる

コムトラックスでは、世界中の機械の稼働状況を事務所内で確認できます。
そのため、作業効率の悪い機械や稼働していない機械を簡単に見つけ出し、
作業時間の無駄を削減して生産効率を向上させることが可能です。
また、稼働データは時系列にグラフで表示できるため、稼働状況の推移が一目でわかるようになります。

工数を緒管理して作業管理の効率化ができる

稼働状況をデータとして表示できるため、管理工数の削減が可能です。
これまで手作業による集計を行っていた場合などは、管理業務にかかる負担を大幅に軽減できます。
また、遠隔地や海外の機械の稼働状況もインターネット上で確認ができる点も、作業管理の効率化につながります。

オペレーターの稼働状況を把握できる

機械の情報には現場名やオペレーター名など、機械の管理に必要となる項目を登録できます。
そのため、機械の稼働状況だけでなく、オペレーターの稼働状況も把握することが可能です。
ベテランオペレーターと新人オペレーターの作業効率の差もはっきりと示されるため、
データを社員教育も活かし、オペレーターの能力アップにもつながります。