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左官工事とは!?工事のやり方やモルタル塗りの流れ

左官工事は、住宅などの一般建築物だけでなく、城や寺院などの伝統的な建築物にも多く行われている工事のひとつです。
本記事では、左官工事の概要や種類、左官工事が行われる現場などをご紹介します。

左官工事とは

左官工事とは、モルタルや壁土などを使い、建築物の床や壁を塗り固める工事を指します。
モルタルは、セメントと砂を水で練ったものです。
左官工事の具体的な工事内容は、建築物の表面部分を塗って仕上げるというイメージを持つ方が多いです。
しかしながら、実際の左官工事は、基礎となる下地造りのために行われることが多いです。

塗り固める左官工事には、以下のような材料が使われます。

  • セメントモルタル
  • 壁土
  • 漆喰(しっくい):ふのりや粘土などを石炭に練り合わせたもの
  • プラスター:石膏・漆喰・土などを水に練り合わせたもの

以下では、左官工事の塗り固め方の一例として、「セメントモルタル塗り」を紹介していきます。

セメントモルタル塗り

コンクリートは、そのままの状態でセメントを塗ると、剥がれる可能性があります。
そのため、コンクリート部分をデッキブラシなどで磨き、超高圧洗浄で処理を行います。
次に、コンクリートに下地となる吸水調整剤を塗ります。
最後に、コテを使ってセメントモルタルを塗り完成です。

出典:国土交通省「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)

左官工事のやり方

左官工事

左官工事は、主に以下の工程で行われます。

下地

まずは壁の下地造りを行います。
コンクリートをしっかり磨き、吸水調整剤を塗ります。

表面塗り

コテを使ってセメントモルタルなどの材料を塗っていきます。

仕上げ塗り

仕上げ塗りは、表面を塗って仕上げる作業を指します。
土壁や漆喰壁などは、下地を作った後で中塗りを行い、漆喰や珪藻土(けいそうど)などで上塗りを行います。
塗り方によって耐久性に影響が出るため、職人の経験と腕が必要です。

左官工事が行われる現場

左官工事は、主に以下のような現場で行われます。

町場

町場(町丁場)は、木造住宅など市街地での工事現場を指します。
神社やお寺の外壁や和室の壁などを行うことも多いです。

野丁場

野丁場とは、マンションやビルなど大型施設の建築を行う現場を指します。
柱などのコンクリートの表面を塗装し、床や階段などの下地造りが行われることが多いです。

半野丁場

鉄骨や鉄筋コンクリート、木造住宅など比較的小規模な現場のことを指します。
内装工事や玄関ポーチなどで工事が行われます。

左官工事は職人の技術が反映されやすい工事

左官工事は、内装の仕上げやタイルの下地など、さまざまな場所で行われる工事です。
経験や技術を積まないと、きれいに仕上げるのが難しいため、職人ごとの技術がそのまま反映されやすい工事といえます。
自然素材が注目されている昨今、左官工事も再注目されているので、施工管理職として現場に入る前に、左官工事についての基本は知っておきましょう。

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