屋根工事は、29種類ある建設業の1つで「専門工事」に分類されます。
本記事では、屋根工事の仕事内容や工事例、屋根工事と似た工事などについて紹介していきます。
また、屋根工事では、雨の日に注意したいことなどの「環境面で意識するべきこと」もありますので、そちらもあわせて紹介していきます。
屋根工事とは
屋根工事とは、瓦・スレート・金属薄板などによる屋根を葺く工事のことを指します。
屋根工事には、以下のような効果が期待できます。
- 雨漏り防止
- 家を長持ちさせる
- 家のイメージを変えられる
まず期待できるのが、雨漏り防止です。
屋根の悩みで一番多いとされている雨漏りは、屋根本体や板金(屋根本体の内側にあるもの)を工事でしっかり仕上げることによって防ぐことができます。
また、屋根工事は家を長持ちさせる効果も期待できます。
屋根は、雨・風・ホコリなどによって常にダメージを受けます。
そのため、新築工事またはリフォーム工事時の仕上がりが重要となります。
屋根工事を盤石な仕上がりにすることにより、家のダメージを抑えることができるのです。
出典:国土交通省「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」
屋根工事は8種類
屋根工事には主に以下の8種類に分けられます。
- 葺き替え工事
- 葺き直し工事
- 重ね葺き工事(カバー工法)
- 塗装工事
- 屋根材の修繕工事
- 漆喰補修/交換工事
- 棟板金(むねばんきん)交換工事
- 雨樋修理/交換工事
8種類の屋根工事には以下のような特徴があります。
葺き替え工事
屋根を全部交換する工事のことを指します。
表面の屋根材を全て撤去し、下地の交換・補修を行います。
その後、新しい屋根材を葺きます。
屋根工事として最も大規模なものとなり、屋根のトラブルを根本的に解決可能です。
葺き直し工事
下地の全体を補修・交換する工事です。
この工事は、瓦屋根のみで可能です。
重ね葺き工事(カバー工法)
今ある屋根の上から、新しい屋根を重ねる工事のことです。
既存の屋根を撤去しない分、材料費や工費などのコストを節約できます。
塗装工事
屋根の塗装を塗り替える工事です。
主に、屋根の見た目を回復するために行います。
屋根材を新しい塗装に塗り替えることで、イメージチェンジもできます。
屋根材の修繕工事
屋根材の表面の一部を修繕したり、差し替えたりする工事です。
傷んだところを部分的に修繕することで、屋根や家本体の寿命を延ばすことにつながります。
漆喰補修/交換工事
瓦の接着用粘土である漆喰(しっくい)を塗り直す工事です。
古くなった漆喰を剥がし、新しいものに塗り替えます。
漆喰は年月の経過により傷んでしまうので、定期的な塗り替えが必要です。
棟板金交換工事
屋根の頂上にある棟板金を交換する工事です。
棟板金は屋根の他の部分に比べて傷みやすいため、この部分だけ交換することも多いです。
スレート屋根や金属屋根が対象です。
雨樋修理/交換工事
雨樋の修理や交換を行う工事です。
雨樋の詰まりを解消したり、壊れた雨樋を交換したりします。
雨樋が壊れたままだと雨水が屋内に入ったり、外壁を伝ってしまったりするため、家全体の寿命に影響してしまいます。
そのため定期的な修理や交換が必要です。
屋根工事中の環境面で知っておきたいこと
ここでは、屋根工事に携わる前に環境面で知っておきたいことを紹介していきます。
屋根工事に足場が必要な環境について
屋根工事は基本的に足場が必要です。
傾きが30度以上の場合は、足場がないと危険なため足場を設置しましょう。
足場の環境づくりは、そのまま施工管理職の安全管理業務となります。
雨が降ってきたら
屋根工事中に雨が降った場合、工事は中断します。
これは、もし屋根工事で使用する木材などが濡れてしまうと、失敗の原因になるためです。
工事中に雨が降ったら、ブルーシートなどで対策をしましょう。
屋根を長持ちさせるために必要な工事
屋根工事は、屋根自体はもちろん、家全体を長持ちさせるために必要な工事です。
経年劣化によって、どうしても傷んでしまう場所が多いため、屋根工事は定期的に行われます。
また、屋根工事には主に8つの種類に分けられますので、それぞれ特徴をあらかじめ把握しておけるとよいでしょう。