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不陸調整とは!?どのような状態のときに調整が必要?

不陸調整(ふろくちょうせい)は、完成品の見栄えや住み心地などにも影響するため、クライアントから依頼されることもあります。
基礎となる材料の品質や安全などにも関わることですので、施工管理職を目指す方は覚えておく必要があるでしょう。

本記事では、不陸調整の概要や方法についてご紹介します。

不陸調整とは

不陸(ふろく)とは、壁、床、天井などの接合面が水平になっておらず、傾いているときに使われる用語です。
表面が水平でなく凸凹の状態は「不陸がある」と表現されます。
施工ミスや基礎部分(合板、コンクリート、柱など)の経年劣化が原因で起こるとされています。
不陸調整とは、こうした不陸状態を補修し、表面部分の凸凹を水平にすることを指します。
不陸があると構造物にズレが生じ、品質が低下する可能性がありますので、定期的に点検をする必要があります。

不陸調整の仕方

不陸調整

ここでは、一例として床の不陸調整の方法についてご紹介します。

1.不陸部分を確認する

床の不陸部分を確認する場合には、目視または機械を使用します。
レーザーと呼ばれる機械からレーザー光を出し、光線から床までどれだけ誤差があるかを確認します。

2.不陸調整を行う

不陸調整は、傾きや凸凹の程度によって調整方法が異なります。
凸部分がある場合は、機材やケレンなどを用いて表面を削って平らにします。
広範囲の場合は、専用の研磨機械などを使用する場合もあります。
穴があったり凹んでいたりする場合は、モルタルや樹脂パテなどを流し込んで埋めて水平にします。

また、セルフレベリング材を使うケースもあります。
流動性の高い材料を使うことで、流し込めば自動的に水平な状態で落ち着かせることが可能です。

3.仕上げを行う

不陸調整後の床はコンクリートがむき出しになっている状態のため、塗装処理などの仕上げ処理を行います。
塗装処理を行うことで、耐磨性能や防塵・防水性、耐久性などを向上させることができます。
仕上げ処理の前には、補修材料がきちんと密着しているか、乾燥しているかをしっかり確認しましょう。
密着や乾燥がしっかりしていなかった場合に仕上げ下処理を行うと、浮きや剥離の原因となってしまいます。

不陸調整が必要なケースについて理解しておこう

不陸があると構造物にズレが生じ、品質に影響が出てしまう可能性があります。
不陸調整がうまくできるかどうかによって、仕上がりに大きな差が出るとされています。
調整方法には、凸凹や傾斜の具合や面積によって使う材料や調整方法が変わってくるので注意しましょう。