建設業界の仕事2022年7月14日（最終更新日：2022/09/30）

デベロッパーとゼネコンの違いとは!?代表的なデベロッパーについても把握しておこう

ニュースなどでも、「デベロッパー」という単語を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
デベロッパーはある事業者のことを指し、ゼネコンとは明確な違いがあります。
本記事では、デベロッパーの概要や種類、仕事内容、代表的なデベロッパーなどをご紹介します。

デベロッパーとは

デベロッパーとは、「土地や街の開発事業者」のことです。
複合商業施設や大型マンションなどの開発を請け負うのがデベロッパーです。
不動産業界では、「土地の取得」「建築」「販売」を行うのが、デベロッパーに分類されます。

ゼネコンとの違い

ゼネコンは、建築関係を統括する会社を指します。
ゼネコンはデベロッパーからの依頼を受けて、建築予算の見積もりや工事の進行を行います。
また工事によっては、ゼネコンが建物のデザインや設計を担当する場合もあります。
ゼネコンとデベロッパーは協力関係にあり「一緒に建物を完成させる」という目的でつながっています。

デベロッパーの種類

デベロッパーは大別して3種類に分けることができます。

総合系(オフィス・商業施設など)

総合系デベロッパーとは、デベロッパーの中でも最大手とされています。
商業施設からマンション、オフィスビル、リゾート地など幅広い開発事業を行っています。
一般的に「街づくり」と呼ばれる大規模な開発事業に関わるのが、総合系デベロッパーです。

マンション系

マンション系のデベロッパーは、デベロッパーの中でも中堅に位置するとされています。
マンションや戸建てなどの開発を中心に取り扱うデベロッパーです。

公団・公社

公団・公社デベロッパーは、都市再生や基盤整備を行うUR都市機構などの公団・公社を指します。
総合系デベロッパーやマンション系デベロッパーと協力し、事業を行います。

デベロッパーの仕事内容

では具体的にデベロッパーはどんな仕事を行うのでしょうか。
ここではデベロッパーの仕事内容についてご紹介します。

仕事内容①：素地取得

素地取得とは、開発のもとになる土地を取得することです。
どのような土地開発でも、もとになる土地がなければ事業を進めることはできません。
デベロッパーは不動産会社や商社、行政などと連携を取りながら、良い土地の情報を探すのが仕事の一つです。
土地の候補が見つかった場合、簡易設計や見積もりを出して、事業の収支などを計算します。
計算の結果、利益が上がる見込みがあった場合、土地を取得して工事を行います。
行政が主導する再開発などの場合は、土地の取得には関与しません。
設計や事業の管理責任者となって委託を受けることで、プロジェクトに関わるケースもあります。

仕事内容②：建築管理

建物の設計やデザインなどは、デベロッパーで行う場合もあれば、設計士やゼネコン側に依頼するケースもあります。
設計やデザインをどちらに任せた場合でも、建築工事はゼネコンに依頼します。
デベロッパーはゼネコンに依頼した後も、工事の進行状況や建物の品質に関しての管理を行う必要があります。
そのため、デベロッパー内には建築管理を行う部門があり、工事のチェックを行います。

仕事内容③：マーケティング

事業内容のマーケティングを行うのもデベロッパーの仕事です。
開発する事業を中心に入念にマーケティングを行い、マンションの販売価格、商業施設のテナント料などを適正に算出します。
その上で誘致などを行うのも重要なポイントとなります。
マーケティングによって適正な値付けや販売戦略を固めることができ、事業を開始するかどうかが決定できます。