今後、施工管理の分野はAIの導入が増えると予想されています。
しかし、AIでは代替えできない領域もあります。

本記事では、今後の施工管理の仕事とAIの関係について、AIが代替えできる領域、AIでは代替えできない領域についてご紹介します。

AIの導入が予測される領域

施工管理の分野へのAI導入は、「i-Construction（アイ・コンストラクシン）」のひとつとされています。
例として、以下の作業が挙げられます。

• 膨大なデータからパターンを抽出し、予測を行い工程遅延や品質不良などのリスクを早期に検知して対策を講じる
• 画像認識技術を用いて、作業の進捗状況や品質を自動的にチェック
• 作業員の行動をモニタリングし、危険な行動を未然に防ぐ
• 資材の在庫状況をリアルタイムで把握し、最適な配送計画を立てる
• 作業員のスキルや経験をデータ化し、人材配置の最適化を行う
• リスクをシミュレーションして、最適な安全対策を検討する
• 膨大なデータを分析して、意思決定の精度を向上させる

建設業界はこれまで3K（汚い・きつい・危険）と呼ばれていました。
しかし、AIの導入が進むことで、汚い場所や危険な場所での作業を人間の代わりに機械や重機に行わせることができるようになります。
そのため、従来の3Kを軽減させることにつながるのです。

AIでは代替えできない施工管理の仕事

施工管理の仕事にはさまざまな分野があるため、AIでは代替えできない、もしくは導入しても効果が低いと考えられている部分もあります。
AIは、計測や設計の自動化や重機の自動運転などにより、作業を簡略化することはできます。
しかし、人々の生活を考えた設計や円滑に作業ができる環境を作ることはまだできません。
施工管理もAIの導入によって生産性向上が期待できますが、根本の仕事は人間が行う必要があります。
作業員への指示や施工前に近隣に住む人への説明など、人でないとできない部分も多く残っています。
そのため、AIが導入され仕事が効率化されても施工管理の仕事は残っていくでしょう。

未経験でも転職しやすくなる

AIの導入によって、これまで手作業や引き継ぎのみで行われていた現場管理や品質管理、安全管理が以前よりもスムーズに行えるようになりました。
このため、未経験の方でも施工管理技士に転職しやすくなったといえるでしょう。

AIでより効率的になる施工管理

AIを導入することで、人間の能力を補完し、作業の効率化、品質の向上、安全性の確保、コスト削減などを実現することが期待されています。
ただし、代替えできない分野もあることを知っておきましょう。